学長あいさつ
日本のエッジから世界のカッティングエッジへ
名桜大学は、1994年に沖縄本島北部12市町村と沖縄県の出資による公設民営の大学として設立され、2010年に公立大学法人名桜大学として生まれ変わりました。大学の名称は、全国で一番早く桜前線が出発する所で、桜で有名な土地柄であることから命名されました。本学は、沖縄本島北部の緑繁る山原(やんばる)の自然豊かな環境に囲まれています。2016年、沖縄本島北部地域に国内33箇所目として「やんばる国立公園」が誕生しました。学問、異文化体験、さらにアウトドアスポーツなど様々な事にチャレンジできる最適な場所です。平成27年度国勢調査結果から見た「我が国の人口重心」は岐阜県関市にあります。人口重心から名桜大学までの距離は、1,314.14kmであり、かなり辺境(エッジ)にあることが分かります。
大学は、「人類の普遍的価値」の継承、発展と「新しい価値の創造」に貢献する使命を担っています。本学のシンボルマークである桜の五枚の花びらは、真・善・美・聖・健の人類普遍の価値を象徴しています。大学の営みの最も価値あるものとして、研究があります。研究とは大学における考える機能ともいえます。世界中の大学は創造された新たな知の辺境に身を置き、少しでもその最先端(カッティングエッジ)を延伸しようと努力する共同体です。大学の教員は同時に研究者でもあり、それぞれの専門分野で新たな知の生産に日々精進しています。研究から得られた成果は、学生がこの世界で生きていくための糧となる教育に活用されます。
情報技術に代表されるテクノロジーの急速な進化や人の移動を含む社会活動のグローバリゼーションの進展により社会は益々複雑化しています。このような予測困難な時代では、自ら学び続ける能力が必要とされます。本学は、学生が自ら学修目標を設定し、主体的な学修と適切な自己評価をとおして、さらに必要な学びを深化させ、目標を達成することのできる自律的な学修者を育成します。そのための多くの仕組みが準備されています。
名桜大学の教育の特徴にリベラルアーツ教育があります。リベラルアーツという言葉は、七自由科(文法、修辞学、弁証法の三学および算術、幾何、天文学、音楽の四科)を起源とする学問体系を指し、自由人の修めるべき学問とされていました。ここでいう自由とは、他者から与えられるものではなく、自らが言葉を正しく使い、論じ、真実でないことから解放されることを意味しています。日本語では教養教育と訳されることが多く、大学の教育課程では教養教育科目として組み込まれています。名桜大学の教養教育科目は、自由な発想のもと、入学後から将来に亘って自律的に学ぶ基本的能力として、批判的な読書ができる能力、批判的な思考能力、論理的な思考と判断ができる能力などを重点的に育成し、それに続く専門基礎教育、専門教育の礎としています。
本学には学生の学びが止まることなく前進し続けるための学習支援として(1)母語を中心とする文章力を養成するライティングセンター、(2)数理的な判断・分析力を養成する数理学習センター、(3)外国語を用いたコミュニケーション力を養成する言語学習センター、(4)基礎的・汎用的な情報活用能力を養成するICT学習センターの四センターがあり、学生会館(SAKURAUM)に設置されています。学習支援センターとして4つの異なる部門を設けている大学は国内ではとても珍しいことです。そこでは、大学院生・学部生からなるチューターが全ての学生を対象に正課の講義と連携しながら学習支援を行っています。
本学は、国際社会で活躍できる人材の育成を教育目標に掲げています。2019年12月現在、本学が教育・研究の対象としている米国や中南米、アジアなど海外17カ国・1地域、42大学と交流協定を締結し、積極的に国際交流事業を展開しています。海外協定校への交換留学制度は、留学期間1年間を上限とし、本学に在籍したまま留学できます。毎年60名程の長期留学生がおり、国公立大学の中でもその数の多さが10位にランクされています。また本学は、教養教育カリキュラムの海外スタディーツアー(中国コース、シンガポールコース)や国際学群観光産業専攻の実習科目である海外インターンシップ(台湾、韓国、マレーシアなど)等にも積極的に取り組んでいます。このような貴重な経験は大学での学びの原動力となり、探究心や共動力を涵養することになります。
学生は、在学中に多くの教員と語らい、多くの友人と出会い、深い洞察を得て、自身の世界を広げ成長していきます。ジョンズ・ホプキンス大学医学教授であったウィリアム・オスラー博士(1849-1919)は、神学者ニューマンの残した次の言葉を好んで引用しています。「教師の人間としての感化力は,教育制度なくしてもその力を示すことができるが、教育制度は、教師の感化力なくしてはその機能を果たしえない。感化力あるところに生命(life)あり、感化力なきところに生命(life)なし」。情報通信技術や人工知能(AI)導入が益々促進され、インターネットを介してありとあらゆる知識(情報)を入手できる今、大学が存在し得る意義として、感化力が求められています。名桜大学は、これからも感化力を有する大学教育を通して、国際社会で活躍できる人材を育成していきます。
名桜大学 学長 砂川昌範
名桜大学は、1994年に沖縄本島北部12市町村と沖縄県の出資による公設民営の大学として設立され、2010年に公立大学法人名桜大学として生まれ変わりました。大学の名称は、全国で一番早く桜前線が出発する所で、桜で有名な土地柄であることから命名されました。本学は、沖縄本島北部の緑繁る山原(やんばる)の自然豊かな環境に囲まれています。2016年、沖縄本島北部地域に国内33箇所目として「やんばる国立公園」が誕生しました。学問、異文化体験、さらにアウトドアスポーツなど様々な事にチャレンジできる最適な場所です。平成27年度国勢調査結果から見た「我が国の人口重心」は岐阜県関市にあります。人口重心から名桜大学までの距離は、1,314.14kmであり、かなり辺境(エッジ)にあることが分かります。
大学は、「人類の普遍的価値」の継承、発展と「新しい価値の創造」に貢献する使命を担っています。本学のシンボルマークである桜の五枚の花びらは、真・善・美・聖・健の人類普遍の価値を象徴しています。大学の営みの最も価値あるものとして、研究があります。研究とは大学における考える機能ともいえます。世界中の大学は創造された新たな知の辺境に身を置き、少しでもその最先端(カッティングエッジ)を延伸しようと努力する共同体です。大学の教員は同時に研究者でもあり、それぞれの専門分野で新たな知の生産に日々精進しています。研究から得られた成果は、学生がこの世界で生きていくための糧となる教育に活用されます。
情報技術に代表されるテクノロジーの急速な進化や人の移動を含む社会活動のグローバリゼーションの進展により社会は益々複雑化しています。このような予測困難な時代では、自ら学び続ける能力が必要とされます。本学は、学生が自ら学修目標を設定し、主体的な学修と適切な自己評価をとおして、さらに必要な学びを深化させ、目標を達成することのできる自律的な学修者を育成します。そのための多くの仕組みが準備されています。
名桜大学の教育の特徴にリベラルアーツ教育があります。リベラルアーツという言葉は、七自由科(文法、修辞学、弁証法の三学および算術、幾何、天文学、音楽の四科)を起源とする学問体系を指し、自由人の修めるべき学問とされていました。ここでいう自由とは、他者から与えられるものではなく、自らが言葉を正しく使い、論じ、真実でないことから解放されることを意味しています。日本語では教養教育と訳されることが多く、大学の教育課程では教養教育科目として組み込まれています。名桜大学の教養教育科目は、自由な発想のもと、入学後から将来に亘って自律的に学ぶ基本的能力として、批判的な読書ができる能力、批判的な思考能力、論理的な思考と判断ができる能力などを重点的に育成し、それに続く専門基礎教育、専門教育の礎としています。
本学には学生の学びが止まることなく前進し続けるための学習支援として(1)母語を中心とする文章力を養成するライティングセンター、(2)数理的な判断・分析力を養成する数理学習センター、(3)外国語を用いたコミュニケーション力を養成する言語学習センター、(4)基礎的・汎用的な情報活用能力を養成するICT学習センターの四センターがあり、学生会館(SAKURAUM)に設置されています。学習支援センターとして4つの異なる部門を設けている大学は国内ではとても珍しいことです。そこでは、大学院生・学部生からなるチューターが全ての学生を対象に正課の講義と連携しながら学習支援を行っています。
本学は、国際社会で活躍できる人材の育成を教育目標に掲げています。2019年12月現在、本学が教育・研究の対象としている米国や中南米、アジアなど海外17カ国・1地域、42大学と交流協定を締結し、積極的に国際交流事業を展開しています。海外協定校への交換留学制度は、留学期間1年間を上限とし、本学に在籍したまま留学できます。毎年60名程の長期留学生がおり、国公立大学の中でもその数の多さが10位にランクされています。また本学は、教養教育カリキュラムの海外スタディーツアー(中国コース、シンガポールコース)や国際学群観光産業専攻の実習科目である海外インターンシップ(台湾、韓国、マレーシアなど)等にも積極的に取り組んでいます。このような貴重な経験は大学での学びの原動力となり、探究心や共動力を涵養することになります。
学生は、在学中に多くの教員と語らい、多くの友人と出会い、深い洞察を得て、自身の世界を広げ成長していきます。ジョンズ・ホプキンス大学医学教授であったウィリアム・オスラー博士(1849-1919)は、神学者ニューマンの残した次の言葉を好んで引用しています。「教師の人間としての感化力は,教育制度なくしてもその力を示すことができるが、教育制度は、教師の感化力なくしてはその機能を果たしえない。感化力あるところに生命(life)あり、感化力なきところに生命(life)なし」。情報通信技術や人工知能(AI)導入が益々促進され、インターネットを介してありとあらゆる知識(情報)を入手できる今、大学が存在し得る意義として、感化力が求められています。名桜大学は、これからも感化力を有する大学教育を通して、国際社会で活躍できる人材を育成していきます。