大学紹介

豊かな知を創造し、力のある教員を育てる
―九州の教員養成拠点大学―


 小学校(幼稚園を含みます)、中学校、高等学校、そして特別支援学校の先生を養成する福岡教育大学は、今年で大学開校70周年を迎えます。

 みなさんや、みなさんの周りの方々には、福岡教育大学出身の先生に薫陶を受けた方もいらっしゃるかもしれません。

 福岡教育大学の起源は、明治6年(1873年)に設置された学科取調所(後の福岡師範学校)に由来します。第2次世界大戦後、新制国立大学発足時の昭和24年(1949年)5月31日に、旧制の福岡第一師範学校、福岡第二師範学校、福岡青年師範学校を総括して、新制大学「福岡学芸大学学芸学部」として発足いたしました。その翌日の6月1日を本学の大学記念日としています。その後昭和41年(1966年)に、大学の名称を福岡教育大学に、学芸学部を教育学部に改称するとともに、それまで県内に分散していました大学キャンパスをこの赤間の地に統合移転し、現在を迎えています。

 また、専門性の高い教員を養成するために、昭和58年(1983年)に修士課程を設置し、教職大学院を平成21年(2009年)に設置しました。

 このような歴史をもつ本学で学ぶことは、共に学ぶ同級生、先輩や後輩、本学の教職員との触れ合いだけでなく、九州に広がる教育のネットワークに参加することを意味します。これは本学の大きな強みなのです。本学は、福岡県を中心とし、九州地域のみならず、我が国の教育界を支える優秀な人材を輩出してきました。

 平成28年(2016年)度の入学生からは、教育学部を初等教育教員養成課程、中等教育教員養成課程、特別支援教育教員養成課程の3課程に改組し、教員養成課程としての教育を次のように充実させました。

 第1に、同年度に立ち上げた新しい教員組織である「教職教育院」を中核とした指導体制により、学生のみなさんの教職への志と学びを醸成します。入学から卒業まで、一貫して教育・研究と就学指導、及び就職指導を行い、各学校種に応じた教育実践力を備えた教員を養成する体制をより強化しました。

 第2に、平成30年(2018年)度から始まりました新学習指導要領を見据えて、教員養成カリキュラムと教養教育を抜本的に見直しました。これにより、人権教育に関する科目、特別支援教育に関する科目、また、アクティブ・ラーニングやICT活用などの新しい指導法や指導内容などをカリキュラムに位置づけしました。

 第3に、4年間にわたる教育実習を系統的に行うことにより、学校現場と教職への理解を深め、実践的な指導力を育成します。1年生では学校現場を体験する「体験実習」、2年生では「基礎実習」、3年生では「教育実習」を、そしてこれら実習の仕上げとして、4年生では「教育総合インターンシップ実習」を行い、卒業後に赴任する学校への最終準備を整えます。

 第4に、正課外活動ではありますが、学生ボランティア活動を教育の一環として位置づけ、学校や保護者、地域と協働して活動することができる資質・能力を身につけます。加えて、本学独自の学生ボランティア活動認定システムを平成29年(2017年)度より導入し、卒業時までに、すべての学生がボランティ活動に参加できるように学生支援を強化しました。

 第5に、平成28年(2016年)度に立ち上げた「英語習得院」は、英語が話せる教員(特に小学校教員)の養成と現職教員の研修、協定校留学、海外短期語学研修事業を行うものです。学生は正課外の活動としても、誰もが参加できる本学独自の試みです。

 これらを基にして、みなさんが本学を卒業するときには、教員就職率90%以上(臨時的任用を含む)を目指しています。是非とも教職への志高いみなさんのご入学を歓迎します。

学長 櫻井 孝俊
【福岡教育大学の目的】
 福岡教育大学は、学術の中心として深く専門の学芸を研究教授するとともに、広く知識技能を開発し、豊かな教養を与え、もって有為な教育者を養成し、文化の進展に寄与することを目的とする。(福岡教育大学学則第2条)

【福岡教育大学の理念】
 福岡教育大学は、教育に関する教育・研究を総合的に行う九州地区の拠点大学として、学生に豊かな教養と深い専門的知識技能を獲得させることによって、知的発達と人間的成長を促し、もって有為な教育者を養成するとともに、地域及び我が国の文化の発展に寄与することを目指す。

 また、東アジア諸国をはじめ、世界の教育機関との教育・学術交流を通して国際化を図る。

 これらの理念は、教育面、研究面、社会貢献面において目標を定め、それぞれの目標を具体化し、実行することによって達成する。

【第3期中期目標期間における大学の基本的な目標】
豊かな知を創造し、力のある教員を育てる―九州の教員養成拠点大学―

 福岡教育大学は、有為な教育者の養成を目的に掲げ、今日までその達成に鋭意努めてきた。そして、先に国とともに行った「ミッションの再定義」において、義務教育諸学校に関する教員養成機能における広域の拠点的役割を目指すことを基本的な目標とし、実践型教員養成機能への質的転換を図り、我が国の学校教員の質の向上に貢献することを宣言した。この使命と責任を果たすため、第3期中期目標期間においては、以下のような目に見えるかたちでの改革を実行し、国民及び地域社会からの一層の期待に応える。

 教育における取組では、これまで進めてきた学部改組と大学院改革の方向性を一層確実にする。すなわち、学部は入学定員の移動の上に、初等・中等・特別支援教育教員養成課程における「課程」としての教育を充実させ、大学院は教員養成大学における大学院としての性格を明確にし、我が国最先端の卓越した大学院を目指したものに創り変える。具体的には、学部では、義務教育段階の教員養成を確実に担う「教職教育院」の教育実施体制を強化し、学習指導要領改訂を見据えて教員養成カリキュラムと教養教育を抜本的に見直す。社会が教員の在るべき姿として本学卒業生に求める資質・能力を「福教大ブランド」として明確化し、新たに定める入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)に即した入試に転換する。大学院では、修士課程の縮減とコース再編並びに教職大学院の入学定員増を行い、近隣の大学と連携して教職大学院の拡充を行い、いじめの根絶、知識・技能の活用を促す新しい学習指導や教育課程の編成等に関する卓越した知見と教育計画を開発する大学院を目指す。また、英語が話せる小学校教員の養成と現職教員の研修、協定校留学、海外短期語学研修事業を行うため、本学独自に設けた「英語習得院」による教育体制を強化する。さらに、学生ボランティア活動の充実と附属学校での教育実習の改善により、教員志望の学生の意欲や自信を幅広く醸成し、教育総合インターンシップ実習に繋げる仕組みを構築する。これらにより、本学卒業者における教員就職率の格段の向上に徹底して取り組む。併せて附属学校教員を含む現職教員の大学院就学、特に教職大学院への就学を強力に推進するため、附属学校に大学院のサテライト教室を整備する。附属学校では、大学との連携を一層強化し、義務教育段階でのグローバル化やインクルーシブ教育、小中一貫教育、情報化に対応する先進的取組を重点化して行うとともに、安全・安心の修学環境整備の下、ゆとりのある学校生活を創造し、公立学校の真のモデルとなりうる教育実施体制を実現する。

 研究における取組では、大学全体の研究としては、「教育総合研究所」において、国及び地域の教育力向上に資する研究プロジェクトを強力に推進する。大学教員個人の研究については、外部資金の活用を基本とするよう改めるとともに、教育研究費を本学のミッションの実現に向けた戦略的な配分方式に転換する。加えて、不正防止に係る研究倫理教育を充実し、研究水準の向上を図るため、紀要等における査読システムを導入する。

 社会貢献と国際交流における取組では、学生のボランティア活動の推奨と併せて本学版COC事業(地(知)の拠点整備事業)を地域の教育委員会との連携協力の下に実行する。また、海外協定校との国際交流実績を踏まえ、安全の確保に配慮しながらアジアやヨーロッパにおける海外協定校を増やす。留学生の派遣においては、留学により身に付く内容を研修プログラムとして策定し、学内外に公表し、派遣学生の増大を図る。

 学内運営における取組では,これからのあるべき教員配置についての中長期的な移行方策を立案して実行するとともに、教員組織を大括り化し、教育機能の集中化と再配置を進める。採用や昇任に係る大学教員人事は当該講座が発議する方式を改め、理事や部局長を加えた教員人事委員会で行い、ミッションの実現に尽力する教職員の人事考課を一層公正かつ適切に実施する。これらを始め、学長のリーダーシップを発揮する体制を強化する。

 以上の取組により、九州の教員養成拠点大学としての強みと特色を強化する。