学生が第34回基礎有機化学討論会でTCI学生ポスター賞を受賞

樋野 優人さんが第34回基礎有機化学討論会でTCI学生ポスター賞を受賞
9月9〜13日に札幌コンベンションセンターで行われた「第34回有機基礎化学討論会―第53回構造有機化学討論会・第73回有機反応化学討論会―」において、樋野 優人さん(博士後期課程 基盤工学コース 1年・高知県立中村高等学校出身/指導教員:機能性高分子化学研究室 林 正太郎教授)がTCI学生ポスター賞を受賞しました。

同賞は、全336件のポスター発表のうち、優れた発表を行った24件に贈られました。


(副賞の東京化成工業Tシャツを着ている樋野さん)

樋野さんが発表したテーマは「アントラセン短軸への電子アクセプター置換によるπダイマー制御と高応答性光誘起単結晶―単結晶相転移」です。

有機化学の反応は溶液中で起こることが一般的です。ここで、樋野さんらは、アントラセンの短軸に電子アクセプターを導入することで、πダイマーの配列を制御し、固体中で光二量化させることに成功しました。また、光二量化の反応速度論解析を行い、フォトサリエント効果の発生も確認しました。



樋野さんは「初めて基礎有機化学討論会に参加しましたが、とても刺激になりました。より原理的な説明が求められたこと、また、参加されている先生方と発表者の皆さんの好奇心溢れる姿が印象的でした。この経験をもとに、よりいっそう研究に励みたいです」と話しました。