学長挨拶

常に進化を続け、世界一流の大学をめざす

 1997年4月に開学した本学は、その後も進化を続け、2015年にはシステム工学群、理工学群、情報学群、および経済・マネジメント学群という、理系、文系にわたる4学群を擁する大学となりました。そして2024年4月、本学は新たにデータ&イノベーション学群を加えて5学群体制となり、教育・研究分野をさらに広げました。

 本学は「大学のあるべき姿を常に追求し、世界一流の大学をめざす」という高い志を掲げ、クォータ制などの先進的な教育システムをいち早く取り入れて、機動的に最先端を走っています。そして、公立大学法人という強固な基盤の上に、大学運営を進めています。

 本学が時代の先を行く教育システムを追い求めてきた根底には、人を育てるのではなく「人が育つ大学」でありたいという教育モットーがあります。その一環として、工学系共通科目などの基礎科目も重視しながら、124単位の卒業要件については、必須科目を置かず、「全科目選択制」としています。これは、学生ひとりひとりの将来の目標が違うのであるならば、カリキュラムも個々に違うべきであるという理想を追求するものであり、学生は指導教員と相談しながら授業を選択します。学生と教職員の距離が近い本学だからこそできる制度です。また、授業時間割を3時限目までに集中させることにより、午後の後半からの時間を予習・復習や課外活動に使えるようにしています。その成果もあり、卒業生の平均就職率は95%を超える実績を維持しています。

 開学以来、こうした新しい改革を次々と成し遂げることができたのは、それらを実現できる人の存在があってこそでしょう。つまり、世界一流の研究・教育ができる教員が集まっていることこそ、本学の大きな特徴なのです。今後も一流の研究環境を整え、高度な専門性を発揮した研究成果によって世界の未来に貢献していきます。

 そして、これからも「時代の変化にあわせて、常に進化し続ける大学」という本学の強みを受け継ぎ、世界に名の轟く高知工科大学の実現に向けて邁進していきます。

学長 蝶野 成臣