本学学生がスタートアップのイベントで1位を受賞!

こんにちは!経営学科3年の森永凜奈と、実践経済学科3年の宮部幹大です!私たちは佐世保校の学生広報スタッフとして活動しています!
さて、6月28日(金)から30日(日)に長崎大学にて開催されたStartup Weekend長崎で、本学学生3名を含むチームが見事1位を受賞しました!
そこで、私たちは10組以上のチームの中から1位を受賞したメンバーを取材し、考えたビジネスプランの特徴やこのイベントに参加して得られた成長、今後の意気込みなどを伺ってみました!


Startup Weekend(SW)とは?
金曜日の夜から日曜日の夜にかけて開催される「スタートアップ体験イベント」です。誰でも参加可能で、社会課題の解決のアイデアをカタチにするための方法論を学びながらスタートアップをリアルに経験することができるイベントです。長崎・佐世保会場での開催は今回で第5回目です。



〈Hoccomic〜小さな幸せのきっかけを〜〉
国際経営学科2年 浦島七花さん、相原聖菜さん
国際経営学科1年 美川遥仁さん


スタートアップウィークエンドで1位を受賞した(左から) 国際経営学科1年美川さん、国際経営学科2年相原さん、国際経営学科2年浦島さん



長崎県立大学から参加した学生の集合写真


どういう経緯でStartup Weekendの参加を決めましたか。

(相原)私たちは国際経営学科の大久保ゼミに所属しています。大久保先生よりこのイベントを紹介していただき、大久保ゼミから9名で参加しました!私はこのイベントに初めて参加でしたので3日間どのように進んでいくか不安を抱えて当日を迎えました。起業の面白さ、大変さを体感できる3日間にできればいいなと思い参加しました。

(浦島)私も国際経営学科の大久保ゼミに所属しています。正直3日間どのようなことをするのかわからないまま当日を迎えました。

(美川)僕は起業サークルFIRPENに所属しています。起業サークルFIRPENの先輩方はビジネスプランコンテストにも出場経験があります。サークルとしてビジネスを考える経験を積むためにサークル内で勉強会を実施したり、スタートアップウィークエンドをはじめとしたビジネスプラン創出のイベントにも積極的に参加したりしています。今回は先輩方に紹介してもらい起業サークルFIRPENからはオーガナイザー含め20名で参加しました!


今回のビジネスプランの概要と共にビジネスプランを考えたメンバーについて教えて下さい。

私たちのチームが提案したビジネスプランは「両親のこれまでの経歴・経験を気軽に知ることができる漫画の作成・提供」です。

このビジネスプランの考案者は事業開発のお仕事をされている社会人の方で、普段からスタートアップウィークエンドのようなビジネスプランを考えるお仕事をされている方でした。この方は先日たまたまご両親とご飯に行く機会があり、その際に両親の過去の仕事や持っている資格、過去の苦労などを初めて耳にしたそうです。親と些細な会話をする機会は多くありますが親がどんな仕事をしていたのか、過去にどんな経験をしてどんな人生を歩んできたのか、詳しく聞く機会は滅多にありませんし話すことにも聞くことにも恥ずかしさを覚えるものです。ですが、この方は親の過去を知ることでご両親に少し優しくなれ、ご両親との関わり方を改めることができたのだそう。私たちを含めこの方の考える思いやビジネスプランに共感した社会人3名、学生3名と考案者の計7名のチームで活動しました。

私たちはお客様からの依頼と相談を受け、依頼者のご両親に経歴や経験の聞き取りを行い文章や構成を考える立場となります。漫画作成はAIに任せることでコスト削減を実現することで1冊あたり3万円で販売します。このサービスを利用することで依頼者は親の人生を知ることができ、依頼者のご両親は自分の人生を子どもへ伝えることができるという双方のメリットがあります。今まで聞くことがなかった両親の経験を知って言葉遣いを改めたり、家族でのコミュニケーションの機会が増えたりする、そんな世界を目指します。


ビジネスプランを考える中で印象的だったことを教えて下さい。

私たちは社会人と学生の混合チームで活動しました。現役の銀行員の方や結婚式場でアルバイトをしていて普段ライフイベントに関わっている学生、このプランに純粋に賛同しチームに入った人など世代も考え方も全く違う多種多様なメンバーが集まりました。このようなチームだったからこそ全員で同じビジネスプランを考える場面でも1人1人が異なる意見と価値観を持っていて、さまざまな意見が飛び交っていたのが印象的でした。また、アイデア出しやスライド作成の段階で、社会人と学生の知識や経験の差を感じました。社会人の方が当たり前のように発言するワードがわからないということも多々あったり、スライド作成の際も経験があるからこそ作れる見やすいレイアウトを見たりして、自身の勉強不足を実感しましたね。


みなさんが思うこのビジネスプランの推しポイントを聞かせてください!

1つ目は、3万円という低コストで漫画を手にいれることができる点です。漫画作成の過程をAIに任せることで人件費の削減且つコミュニケーションの妨げになりうる言葉の表現やニュアンスの違いが発生しないことにも繋がります。
2つ目は、漫画というカタチに残る点です。ビジネスプランを考える過程で「漫画」という媒体以外にも両親と子どもが交流できる機会の創出方法はあるのではないかという話も出たんです。例えば、両親と子どもが交流できる部屋を作るとか。でも、そのような空間に置いても結局恥ずかしさが勝ってしまいいつも通りの会話しかできないかもしれないし、この話をした記録は「モノ」として残らない。漫画というカタチに残すことで、楽しくご両親のことを知ることができるし、何度も見返して思い出すことができる。漫画という親しみやすいカタチを用いることでカジュアルな雰囲気で両親の人生について知ることができますし、恥ずかしさが軽減されるのも推しポイントですね。これら以外にも、父の日や母の日といったイベントと組み合わせて新たなプランを考えたり、ターゲットを広げて考えたりすることでより売り上げアップも考えることができると思います。


このビジネスプランを考える中での課題は何でしょうか。

このビジネスプランを考える中で私たちは主に2つの課題意識を持ちました。1つ目は、価格の面です。このビジネスプランの競合には、親の雑誌や絵本などがすでに存在していて、それらの価格帯は10万円以上もするもので、私たち学生が購入するには躊躇してしまう価格でした。このプランでは、AIなどを活用していかにコスト削減ができるかを考えることが難しかったです。また、このプランの価格帯をどのように設定するのかについて、このようなスタートアップ系のイベントに参加することは初めてなのもあり収支計画の決定などでは知識不足な面を感じました。2つ目は、実際に需要があるビジネスプランなのかということです。3万円という価格で果たして親の人生を知りたいと思う人がどのくらいいるのかをアンケート調査を行いながらターゲット選定をすることが難しかったです。



このビジネスプランを考えるにあたり、これまでの大学での学びや自信の経験をどのように活かすことができましたか。


(相原)ビジネスプランを考えるうえで、プランのニーズの把握などゼミ活動の中で学んだことを活かしました。


(浦島)自分の今までの経験を振り返り、自分だったらどのような媒体や価格だったら、欲しいと思うかを考え、ビジネスプランの一つの案を出すことができました。


(美川)今までの経験から利用者という立場でもビジネスプランを考えることができ、与える側と与えられる側の視点からプランを考えることができました。




今回の活動で得た経験や知識はどのようなものですか。またそれらを今後どのように活かしていきたいですか。

(相原)今回の活動では、初めて社会人の方々と深く関わる経験ができました。社会人の方の知識量やアイデアが私たちと比較して桁違いだったのでこれからもっと知識を身につけていきたいと思いました。まずは、基本的な知識を地道に勉強しインプット重視でやっていきます。スタートアップウィークエンドは、本当に学びが多い場所で、正直こんなにも充実した3日間を過ごすことができるとは思っていませんでした。周りの学生が真剣にビジネスプランを考えている姿勢にとても刺激を受けました。最終日のプレゼン発表では、どのチームも魅力的なビジネスプランを考えていて、思いもよらないアイデアが沢山あってとてもおもしろかったです。



(浦島)初めてスタートアップウィークエンドに参加して、考えを形にする難しさや販売戦略を立てることの楽しさを学ぶことができました。これを機にさらにマーケティングに関しての知識を広げていけたらと思います。


(美川)話し合いをする上ではどんな人に対しても率直に意見を聞く物怖じしない姿勢が必要だと感じました。今回の活動の中でチームの社会人の方に、「話し合いのうえで年齢や立場は関係ないよ。」と気遣いの言葉をもらったことで、それからは物怖じせずに発言ができるようになりました。自分ができないと思ってることでも積極的に参加することで、新しい視点や考え方など色々な刺激が貰えると思ったので、この経験を今後活かしていきたいです。


次回以降もStartup Weekendやこのようなイベントに参加したいと思いますか?

(相原)はい!ぜひ参加したいです。今回は自分の意見が少ししか言えなかったり、周りに任せてしまった部分があったりと、受け身になってしまった部分が多かったと感じています。次回参加する際は、自分からアイデアをだしたり、スライドの作成などの苦手な部分にも積極的に取り組んだりしていきたいです。


(浦島)また参加したいと思います。今回こうして良い賞をもらえたのは、チームの社会人の方の力が大きかったなと感じています。次回参加する際は今回よりも積極的に行動したいと思います。


(美川)参加したいです!今回の案は自分の案ではなく他の人の案を煮詰めあった結果、このような結果となったため、次回は自分の案で優勝を目指してみたいです。


みなさんの将来の夢をお聞かせ下さい。

(相原)私は将来、イベントの企画運営に携わりたいです。きっかけは、結婚式のアルバイトの経験から結婚式のような、個人作業ではなくみんなで協力して作り上げる事柄に携わる経験をしたからです。また、大学の生協組織部で春のサポートセンターの統括を経験するなど、自分はイベントの企画運営によく携わっていると実感しイベントごとが好きだなと感じたのでこれからも携わりたいと考えています。

(浦島)マーチャンダイザー(商品の企画開発・販売戦略などを専門とする職種)になることです。


(美川)将来は海外に住んで海外で働くことが夢です。きっかけは、私の父が仕事で海外を転々としていた経験を話してくれた時に、海外に興味を持ったからです。また、国際経営学科に入学したのも留学をしたいという理由で、今はTOEIC800点を目指して学習に励んでいます。


会場内の様子



最終日の表彰の様子


あとがき
今回の取材を通じ、知識や経験が少ないなかでありながらも、物怖じせずに自ら挑戦する心を持つ本学学生の勇敢な姿を感じました。また、本イベントで優勝という結果を残しただけではなく、ビジネスプランが完成するまでの様々な過程についても詳しくお聞きすることができました。インタビューを通して、このビジネスプランが誰のためにどんな目的で提案されたか分かり、より素晴らしいものだと思いました。3人にはこの活動によって得られた経験を活かしてこれからも頑張って欲しいです。そしてインタビューに答えて頂いた相原さん、浦島さん、美川さんありがとうございました。


今後も学生広報スタッフは、本学学生の取り組みを学生目線で発信します!


(取材および執筆)
経営学部 経営学科 3年 森永 凜奈
地域創造学部 実践経済学科 3年 宮部 幹大