デザイン思考・データサイエンスプログラムの新設について

要旨

本学では、ビジネスや研究の現場において、指導的立場で活躍できる実践力の高いエキスパートレベルの「共創進化スマート社会創造人材」を養成するため、令和5年4月から情報理工学域(学部)T類(情報系)および大学院情報理工学研究科博士前期課程情報学専攻に新たな教育プログラムとして「デザイン思考・データサイエンス(D×2デンツー)」プログラム(学士・修士一貫)を新設します。
工学教育においてデザイン思考を取り入れた教育プログラムとしては「日本初」になります。
初年度においては、学域15名、修士課程10名で開始します(翌年度以降、拡大予定)。
現在、ビジネスや研究の現場ではビッグデータが爆発的に増加し多種多様なデータが氾濫していますが、これまでの経験的価値観だけでは埋蔵された有意義な情報に出会い分析することは偶然に等しく、AIを創り、使いこなしたうえでデータ分析することの重要性が高まっています。
今まで直面したことがない答えのない課題に対して、科学的根拠に基づいた意思決定を行い、ビッグデータから有意義な情報を抽出し、法則、関連性を見出しながら「モノづくり」「コトづくり」におけるイノベーションを創出するためには、今までなかった新たな価値を創造することが必要になります。
しかし、現在のAIは価値観を持たないためAIそれ自身で新たな価値を創造することは不可能です。
そのため、令和5年度から新たに、情報理工学域(学部)T類(情報系)および大学院情報理工学研究科博士前期課程情報学専攻に「デザイン思考・データサイエンス(D×2デンツー)」プログラム(学士・修士一貫)を設置し、デザイン思考、システム思考、国際感覚、イノベーション・マインドも修得させ「AIを創り、AIを使いこなし、AIを超えた次世代の人材(共創進化スマート社会創造人材)」のトップ人材を養成します。

本プログラムは、「問題解決能力の育成」、「シミュレーション能力の修得」、「因果推論能力の修得」を3つ柱として以下のような演習・実習を重視した実践的教育を実施します。

・kaggleGrandMaster等によるKaggle1)講義
学域生に対しKaggleGrandMaster等による講義を実施し、在学中の称号取得を目指します。

・現実社会の課題(データ)の活用
連携企業において実際に蓄積されているビッグデータを教材として活用し、現実社会の課題解決方策を学修します。

・デザイン思考・データサイエンスブートキャンプ
国内外の第1級データサイエンティストによる合宿形式の演習(ブートキャンプ)を実施します。

・国内外へのインターンシップの実施
連携企業へのインターンシップをプログラム中2回実施(国内企業、海外企業各1回)します。
など

プログラムの概要

名称:デザイン思考・データサイエンスプログラム
設置組織:情報理工学域T類および大学院情報理工学研究科博士前期課程情報学専攻(学士・修士 一貫プログラム)
開設時期:2023(令和5)年4月1日
定員:学域(学部)15名、修士課程10名 ※翌年度以降、拡大予定

1)米Kaggle社(google傘下)が運営している機械学習の競技会(コンペ)サイト。様々な企業が自社では解決が難しい課題を登録し、ユーザーは興味を持ったテーマに取り組み競い合います。その順位等に応じて、称号(Grandmaster(最高位)、Master(2位)など)が付与されます。

問い合わせ窓口

学務部教務課
電話番号:042-443-5071
メールアドレス:kyomu-k@office.uec.ac.jp