特別支援教育専攻

障害のある様々な子どもたちに的確に応えることのできる教員の育成を目指しています

障害のある子どもの可能性を引き出そう
 本専攻では、特別支援学校(1種)の教員免許状のほかに、基礎免許として小学校(1種)の教員免許状または中学校(1種)の教員免許状(1科目選択)の取得が卒業要件となっています。視覚障害教育コース、聴覚・言語障害教育コース、発達障害教育コース、健康・運動障害教育コースの4コースの下、障害のある様々な児童・生徒に的確に応えることができ、一人一人と向き合って、その可能性を引き出せる教員の育成を目指しています。特別支援教育のエキスパートとして特別支援学校に勤務して活躍する教員のほか、一般の学校において特別支援教育の指導的な役割を担う教員を養成します。
 教育現場では特別支援教育の充実が重要な課題となっており、本学は障害のある子どもたちの多様なニーズに応えられる教員の養成に力を入れています。本専攻には、特別支援教育の対象となる全ての障害種別に対応するスタッフが揃い、卒業要件となる単位を超え、さらに他領域の単位を修得することで、5つある特別支援教育領域全ての特別支援学校教諭免許状の取得が可能な、全国でも有数のカリキュラムを備えています。以下の所属コースにおいて、特別支援教育全般について広く学びつつ、各コースの専門性を深めることができます。
 視覚障害教育は、点字の読み書きや白杖歩行の指導、網膜像を拡大する支援機器についての知識を身につけるだけではなく、一人一人の見え方や育ちに寄り添い、個別的な教育的ニーズを踏まえながら、よりよいサポートのあり方を考えたり就学環境を整えたりする必要があります。視覚障害教育コースは、視覚障害の教育的支援の観点から、実践的な理論・技能を包括的に学ぶコースです。また、視覚障害教育の専門家を育てる北海道・東北地区唯一の高等教育研究機関でもあります。
 ろう・難聴などの聴覚障害、吃音・構音障害・言語発達遅滞などの障害、さらには障害が重度かつ重複している人の言語やコミュニケーションの問題について、深く学び、研究していくことができます。さらに、教育実践活動に参加して、教育的支援の実際を理論的・実践的に捉えたり、聴覚障害のある本学学生への支援ボランティアを経験したりすることで、聴覚障害のある者への情報保障についても実践的に学ぶことができます。
 知的障害・発達障害のほか、これらの障害とも関わりの深い不登校・児童虐待などについても深く学び、研究していくことができます。具体的には、知的障害や発達障害のある子どもたちへの教育的支援の方法やそれを支える教育制度、障害の背景にある心理的・生理的メカニズムや原因疾患、これらに関連する教育的評価の方法などについて、理論的かつ実践的な視点から学ぶことができます。
 病気の子どもや運動障害のある子どもたちが体験する困難や教育的ニーズを深く理解した上で、それらに対応するための教育的支援のあり方について実践的に学び、教材・教具や補助具、ICT機器などを用いた具体的な支援や指導の方法を身につけます。こうした、慢性疾患や身体機能に障害のある子どもたちへの教育的支援のほか、関連する領域として学校適応支援についても深く学び、研究していくことができます。