教育学部
21世紀を生きる人間の発達と学習を実践的に支え、人間性と教育文化への洞察力を備えた教育人を養成
教育学部では、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教員を養成しています。その淵源は1796年と古く、後に江戸昌平黌の分校となった甲府学問所徽典館にあります。約200年にわたる知の伝統を大切にしながら、現代的ニーズに応え得る実践力と指導力を持つ教員の養成に、教育、人文、社会、科学、芸術、スポーツ等の諸学問を専門とする多彩な学部教員が、熱い志を持って指導にあたっています。幅広い分野の教員が揃うことで、21世紀を生きる人間の発達を視野に入れた、人間性と教育文化への洞察力を培う教育を実現しています。教員と各学年の学生の比は1対1.3であり、きめ細かな少人数教育を行っていることも大きな魅力です。学校教育課程
子どもの発達と教育の道筋を学び、新しい時代の教育文化と学校教育を担い切り拓く
学校現場で、子どもの教育に携わる教員を養成します。幼小発達教育、障害児教育、言語教育、生活社会教育、科学教育、芸術身体教育の6つのコースと山梨県の小学校教員を養成する教育プログラムから成り、すべてのコース等において、卒業に必要な単位(卒業要件)を修得すれば、卒業と同時にコースごとに指定された教員免許状を取得できるようになっています。主として取得する教員免許の教科は、1年次後期開始時までに、学生の希望に基づき各コースで決定します。人間の生涯発達・生涯学習の中で学校教育の課題を捉え、教育文化・教科の広がりを見通すことのできる豊かな教養を基盤に、@子どもの発達と教育の過程を長期スパンで把握するとともに、個々の内面と可能性を深く洞察することができ、
A学校教育の特定の教科、あるいは幼小連携、特別支援、学校運営といった教育の課題に関して、広く考察し、
B教室の内外における実践活動を計画・実行し、その結果を評価・省察して、次の教育活動に活かすことのできる、
実践的指導力の高い教育者の育成を目指します。
21世紀におけるこれからの子どもの成長と発達に高い関心を持ち、教育現場の諸問題に取り組もうとする情熱を持った人を求めています。
幼小発達教育コース
「子どもが好き」を原動力に、実践的能力を専門的・横断的に追求する乳幼児期から学童期の子どもの発達や教育に高い関心をもって、将来教育の場で活躍できる教育者の育成を目指します。子どもが好きという気持ちを大切にしながら、子どもと対話し、その思いや願いに寄り添う教育者となるように、教育学・幼児教育学・発達心理学について専門的かつ横断的に学びます。
障害児教育コース
幅広い専門知識と技能を体得し、あらゆる子どもの多様な発達を支援障害を有するあらゆる子どもの多様な発達を支援できる教員の育成を目指します。専門科目では、知的障害と肢体不自由、病弱を中心に、発達障害や視覚障害、聴覚障害、重複障害、その他特別な支援を必要とする子どもとその支援のあり方について、心理学的視点、教育学的視点、生理学的視点から学び、考えていきます。
言語教育コース
思考・表現・コミュニケーションの基盤となる言語を、幅広い視点から探究人間の思考・表現・コミュニケーションの基盤である言語の教育を担う人材を育成します。国語教育系では、国語科教育学、日本語学、日本文学、漢文学、書写・書道、日本語教育など、英語教育系では、英語科教育学、英語学、英米文学、英語コミュニケーション、異文化理解など、それぞれ幅広い分野の専門的教育・研究を行います。
生活社会教育コース
社会科教育系と家政教育系の諸領域を学び、豊かな教養と実践的指導力を養う人間生活とその基盤となる人間社会を創造していくための豊かな教養と実践的指導力を持つ教員を育成します。社会科教育系では法律学・経済学・哲学・倫理学・歴史学・地理学および社会科教育学を、家政教育系では、食物学・被服学・住居学・保育学・家庭経営学および家庭科教育学を深く専門的に探求します。
科学教育コース
理数離れに立ち向かい、自然科学の楽しさを伝える自然科学を理解するための総合的視野と、深い専門知識を持った理数系教員の育成を目指します。数学教育系では、数学的見方と考え方を養い、実践力を培います。理科教育系では、実験や演習、野外や臨海等での実習を通して、理科教員に必要な資質と能力を磨きます。技術教育系では、「ものづくり」の技術と精神を学びます。
芸術身体教育コース
芸術文化や身体運動を通して、子ども達と歓びを分かち合う人間の根源的営みともいえる芸術活動と身体活動を通して、芸術文化や心身の発育・発達に関する内容を専門的かつ実践的に学びます。音楽教育系・美術教育系では「感じる・表現する・創作する喜び」を子どもたちと分かち合い、保健体育系では「からだとこころの健康」を子どもたちとともに育む教員を目指します。
山梨県小学校教員養成特別教育プログラム
山梨県内外の教育課題について広い視野から探究するあなたは、いま、自分の将来をどのように思い描いていますか。もしあなたの脳裏に「小学校で子どもたちと一緒に笑いながら働いている自分」が浮かぶのであれば、ぜひ山梨県小学校教員養成特別教育プログラムへの入学を考えてみてください。
山梨県小学校教員養成特別教育プログラムでは、次代の山梨県の小学校教育を担う人材を育成しています。山梨県内の教育課題について実践的に学び、その実践的な知識が学術的にどのような意味があるのか、国内外の教育課題とどのように連動しているのか、深く探究していきます。
そして、個性豊かな小学生を理解するために、こころとからだの発達という視点を軸として、子どもたち一人ひとりの伸びやかな発達と学習を支えていくための実践力を培います。五感をフル活用して、授業観察や多彩なフィールド体験をくり返し、子どもたちの機微や学校現場の現実の理解に努めます。また、観察や体験をデータに基づき客観的に捉えて見つめ直すことにより、小学校教育の「あたりまえ」に切り込んでいきます。
プレゼンテーションを中心とする授業の中では、実践で得た成果を他者に伝えるための批判的思考力を培いながら、デジタル化やグローバル化、ダイバーシティといった社会の大きな流れに対して教員として対応する力を身につけることを目指します。
「小学校教員って、たのしい!」を分かち合える仲間が集うこのプログラムで、山梨県の小学校教育の未来をともに創りあげていきましょう。