学長メッセージ

 近年、少子高齢化の急激な進行による18歳人口の減少、労働人口の減少に加え、急激な科学技術の進歩による第4次産業革命が進展し、大きな社会変革としてSociety 5.0の時代が訪れようとしております。人々の多様な生活や幸せの実現のため、AIやIoT、ロボティクス等の先端技術が高度化し、あらゆる産業や社会生活に取り入れられる時代であります。人や物、情報などが瞬時に行き交い、多様な価値観が融合する時代においては、変化に対応しながら、社会課題の解決と新たな価値の創造を目指す人材を輩出できる教育研究体制の構築が急務であります。これこそがSociety 5.0時代に大学に求められる大きな役割の一つであり、こういった社会の変化を見据えた大学改革が重要と考えています。

 このように大学の在り方が真に問われている今、秋田大学では、まず「学生第一」であるということを全ての教職員が再確認し、教育・研究活動を展開しています。次代を担う学生たちを大事に育てていくことを通じて地域に貢献し、世界に通じる大学となることを目指しています。世界と地域に貢献する最先端の教育・研究、そして、その成果を学生に伝授し、学生諸君が、それを基礎にして成長し、世の中に貢献できるような人材に育つためのお手伝いをすることが大学の使命ととらえています。優秀な卒業生を社会へ、そしてすぐれた研究を社会へ還元する、その環境づくりに全力で臨みます。また、高齢化が全国最速で進む秋田県にあって長寿健康社会の実現のために、新産業創出を目指した協働体制を作って貢献していくことも新たなミッションとして掲げ、邁進しているところであります。

 秋田大学は、この地(秋田)を軸に、世界を視野に入れた四つの学部を構えております。国際資源学部、教育文化学部、医学部、理工学部の4学部。そしてこれらの基盤の上に立つ大学院として、国際資源学研究科、教育学研究科、医学系研究科、理工学研究科の4研究科体制とし、シームレスの状態で行われる学部教育から大学院教育、そして明確なミッションを掲げた各センター等の設置により、総合的な教育・研究体制を構築しており、これらが「優秀な卒業生を社会へ、そして優れた研究を社会に還元する」という秋田大学の使命に応える礎といえます。日経HR「価値ある大学2018年版 就職力ランキング」において、企業が選ぶ「採用を増やしたい大学ランキング」で堂々の全国第一位に選ばれました。卒業生の「行動力」、「対人力」が高く評価されたものです。これらは、卒業生自身の努力の賜であることは言うまでもありませんが、それをバックアップする土壌が秋田大学にあることの証明であると、誇りに思っている次第です。さらに、THE世界大学ランキング日本版では2017年以降、68位、58位、48位そして47位と1年1年着実に順位を上げております。また、日経グローカルの地域貢献度に関するランキングにおいても、全国755の国公私立大学中第17位と高い評価をいただきました。

 令和元年の創立70周年を契機として、この地(秋田)とともに秋田大学が輝きを増すために、次の10年、さらにその先に向けて、「さらなるステイタスアップを目指して」、大学の使命である社会の発展に寄与する地(知)の拠点大学としての飛躍を目論んでいる次第です。

国立大学法人秋田大学長 山本 文雄