学長からのメッセージ

 名古屋工業大学は1905 年の中部地区で最初の官立学校「名古屋高等工業学校」としての創立以来、約120年の伝統を持ち日本でも有数の規模を誇る国立の工科系大学です。この長い歴史の中で8万人余の優れた人材を世に送り出し、我が国の社会の発展に貢献してきました。現在では、学部に工学のほぼすべての分野をカバーする5学科と学部・修士6年の一貫の教育課程を含む2つの教育課程を持ち工学を学ぼうとする人たちに広く門戸を開いています。そして、大学院では専攻はひとつにまとめられ工学の様々な分野をまたいだ教育・研究を制度として後押ししています。また、大学院博士課程では複数の海外の大学との共同学位プログラムも持ち世界とつながる研究の場を提供しています。

 工学はいわゆる「ものづくり」と深いかかわりを持ち、科学技術を通じてゆたかな人間社会に貢献するものです。それはご存じのとおりですが、工学はモノを相手にする学問だと思っていませんか?いえいえ、そのモノの向こう側には必ず人がいることを思い出してください。その意味で工学は人を相手にする学問です。工学の技術も目指すものもすべて広く人々の生き方につながっています。だからこそ、名古屋工業大学では「心で工学」を合言葉に掲げた教育「ひとづくり」を実践し、社会貢献「未来づくり」を進めています。そして計算や論理をつかさどる左脳だけでなく、感性や想像力につながる右脳も含めた全脳に働きかける教育・研究の機会と場を提供しています。

 この名古屋工業大学から皆さんの未来への第一歩を踏み出しましょう。

名古屋工業大学長 小畑 誠