留学経験者の声
世界各地の大学へ留学する日本人学生の数も、世界各国各地域から訪れる外国人留学生の数も、年々増加しています。語学習得のみならずグローバルな感覚、真に異文化を理解する感性と国際的キャリアを拓くことができるのは海外留学の大きな魅力です。東京大学は教育の国際化を推進し、多くの学生が世界各国で友好の輪を広げています。
修士1年の2月から約10ヶ月間、オーストラリアのアデレード大学に留学しました。留学を決めた理由は2つあり、英語を自然に話すことへの憧れと、大学まで狭い世界の中で過ごしてきてしまったことへの危機感です。
東大では生物系の研究室に所属していましたが、修士では研究留学の選択肢がありませんでした。そのため留学先ではcoursework studentとして、公衆衛生など興味を持った専門外の授業を履修しました。また、6月頃まで授業と並行して日本企業への就職活動を行い、就職活動終了後はアルバイトやボランティアを始め、オーストラリア国内の旅行にも行きました。
留学の目標としていた「英語力を高める」「広い世界を知る」という2点は、どちらも達成できたと思います。オーストラリアにはアジアを中心に世界各国出身の人がいて、様々な言語を背景とした英語を聞き取る必要があります。当初は日常会話もたどたどしいものでしたが、先生や周りの学生の話を必死に聴き、慣れていくことができました。オージーイングリッシュとアジア各国出身の友人たちのアクセントが混ざった私の英語は、留学の成果の一つです。特に広い世界を知ることができた機会は、リサイクルショップでのボランティア活動でした。ボランティアメンバーは、年齢、ジェンダー、国籍、これまでの経歴も様々です。そのような方々と共に活動する中で、自分の生まれ育った国で学問を修めて働くという生き方以外にも多くの生き方があると知ることができました。また、違う立場であっても共通して持つ感覚があることは興味深く、心強くもありました。
人見知りの激しい私は友達作りにも苦労し、留学ときいて想像するようなキラキラした生活を送っていたわけではありませんでした。それでも、この貴重な機会を無駄にしたくないという思いから、徐々に自分から動けるようになりました。その結果、コミュニティが広がり、友人にも恵まれ、充実した時間を過ごすことができました。語学やコミュニケーションに自信がなくても、留学は多くを学び成長するきっかけになります。ぜひ、思い切って挑戦してみてください。
東京大学大学院 薬学系研究科 薬科学専攻 2024年3月卒業
東大では生物系の研究室に所属していましたが、修士では研究留学の選択肢がありませんでした。そのため留学先ではcoursework studentとして、公衆衛生など興味を持った専門外の授業を履修しました。また、6月頃まで授業と並行して日本企業への就職活動を行い、就職活動終了後はアルバイトやボランティアを始め、オーストラリア国内の旅行にも行きました。
留学の目標としていた「英語力を高める」「広い世界を知る」という2点は、どちらも達成できたと思います。オーストラリアにはアジアを中心に世界各国出身の人がいて、様々な言語を背景とした英語を聞き取る必要があります。当初は日常会話もたどたどしいものでしたが、先生や周りの学生の話を必死に聴き、慣れていくことができました。オージーイングリッシュとアジア各国出身の友人たちのアクセントが混ざった私の英語は、留学の成果の一つです。特に広い世界を知ることができた機会は、リサイクルショップでのボランティア活動でした。ボランティアメンバーは、年齢、ジェンダー、国籍、これまでの経歴も様々です。そのような方々と共に活動する中で、自分の生まれ育った国で学問を修めて働くという生き方以外にも多くの生き方があると知ることができました。また、違う立場であっても共通して持つ感覚があることは興味深く、心強くもありました。
人見知りの激しい私は友達作りにも苦労し、留学ときいて想像するようなキラキラした生活を送っていたわけではありませんでした。それでも、この貴重な機会を無駄にしたくないという思いから、徐々に自分から動けるようになりました。その結果、コミュニティが広がり、友人にも恵まれ、充実した時間を過ごすことができました。語学やコミュニケーションに自信がなくても、留学は多くを学び成長するきっかけになります。ぜひ、思い切って挑戦してみてください。
東京大学大学院 薬学系研究科 薬科学専攻 2024年3月卒業
3年生の秋から、アメリカのワシントン大学で1年間、マサチューセッツ工科大学(MIT)で4ヶ月間交換留学に参加しました。他にもオーストラリアのクイーンズランド大学にて機械学習に関する研究インターンシップをしたりイギリスの現地企業でソフトウェアエンジニアとしてインターンシップをしたりと国際的な経験を積みました。
留学の動機は、未知の世界で幅広く挑戦をして視野を広げたいという気持ちと、良い経験も苦い経験も多く蓄積して自己を俯瞰し、興味や適性を明らかにすることで将来叶えたいことや社会で果たせる役割への見通しを持つことでした。
実際に計1.5年ほど3カ国4都市で暮らしてみて、多国籍なチームで仕事をしたり現地学生と30時間のハッカソンに参加し徹夜で開発したりといった日本ではできないことを幅広く体験しました。特にアメリカの大学やイギリスでの勤務先では現地の人だけではなく留学生や移民とも会う機会が多く、本当に様々な背景を持つ友人と母国のことや将来を語り合ったことはかけがえのない思い出です。
言語の壁を感じたり文化に馴染めなかったり、したいこと・すべきことが多くパンクしそうになったりと大変なことも多かったですが、一つ一つ乗り越えていく過程で大きく成長することができたように思います。
留学生活を通して得たものは数え切れません。英語力や専攻の知識はもちろんのこと、タフネスと大抵のことはどうにかできるという自信がつきました。また、様々な経験を通して新しい自分に出会う機会も多く、自己理解が深まりました。例えば意外だったことは、日本という国の好きなところが多く見つかったことです。留学前はグローバルなキャリアへの志向がかなり強かったのですが、現在はいずれ日本社会に還元できるような人生を歩めたらと考えるようになりました。
留学で得た偶然の出会いや学び、新たな視点は今後の人生に大きな良い影響を持つと考えますし、振り返ると留学をする決断をして良かったと断言できます。
皆さんも、交換留学やGLP-GEfILといった東大の様々なプログラムを利用して未知の環境に身を置き、新たな出会いや出来事を楽しんでみてはどうでしょうか。
工学部 機械情報工学科 4年
留学の動機は、未知の世界で幅広く挑戦をして視野を広げたいという気持ちと、良い経験も苦い経験も多く蓄積して自己を俯瞰し、興味や適性を明らかにすることで将来叶えたいことや社会で果たせる役割への見通しを持つことでした。
実際に計1.5年ほど3カ国4都市で暮らしてみて、多国籍なチームで仕事をしたり現地学生と30時間のハッカソンに参加し徹夜で開発したりといった日本ではできないことを幅広く体験しました。特にアメリカの大学やイギリスでの勤務先では現地の人だけではなく留学生や移民とも会う機会が多く、本当に様々な背景を持つ友人と母国のことや将来を語り合ったことはかけがえのない思い出です。
言語の壁を感じたり文化に馴染めなかったり、したいこと・すべきことが多くパンクしそうになったりと大変なことも多かったですが、一つ一つ乗り越えていく過程で大きく成長することができたように思います。
留学生活を通して得たものは数え切れません。英語力や専攻の知識はもちろんのこと、タフネスと大抵のことはどうにかできるという自信がつきました。また、様々な経験を通して新しい自分に出会う機会も多く、自己理解が深まりました。例えば意外だったことは、日本という国の好きなところが多く見つかったことです。留学前はグローバルなキャリアへの志向がかなり強かったのですが、現在はいずれ日本社会に還元できるような人生を歩めたらと考えるようになりました。
留学で得た偶然の出会いや学び、新たな視点は今後の人生に大きな良い影響を持つと考えますし、振り返ると留学をする決断をして良かったと断言できます。
皆さんも、交換留学やGLP-GEfILといった東大の様々なプログラムを利用して未知の環境に身を置き、新たな出会いや出来事を楽しんでみてはどうでしょうか。
工学部 機械情報工学科 4年
私は2022年8月からの10ヶ月間、スウェーデンのルンド大学に留学しました。
留学が始まる直前の私を一言で表すならば「いきづまり」だったように思います。当時の自分は、パンデミックとともに始まった大学生活の中でも、幸運なことに学業やサークル活動に打ち込むことができ、新鮮な刺激に囲まれていました。しかし一方で、目の前のことに追われるばかりに視野が狭くなり、不確定な将来に対して不安も抱くようになっていたことも事実でした。だからこそ、慣れ親しんだ環境から距離を取り、世界に飛び出すことで視野を広げられる留学という機会は、そんな自分がまさに求めていたものでした。大都会の喧騒から離れてゆったりと過ごしつつも、世界を牽引する資本主義的規範とはしばしば異なるオルタナティブな価値観に刺激を受けることもできる場所として、スウェーデンはうってつけでした。
所属学部にとらわれず分野横断的に授業を履修することができるルンド大学のシステムの利点を活かして、留学中は好奇心に任せてさまざまな授業を取りました。国際法、哲学、アントレプレナーシップ、AIと人間、宗教…など。留学生が多く、少人数でのインタラクティブな授業も多かったため、多様なバックグラウンドを持つ優秀な学生たちから受ける刺激には事欠きませんでした。当初は英語でのコミュニケーションに苦労しましたが、積極的にチャレンジする中でだんだんと抵抗感がなくなっていったように思います。
また、留学中には、ヨーロッパ内外に頻繁に旅行に行くこともできました。ときにルンド大学で知り合った友人とともに、ときにヨーロッパの他の地で留学する東大の友人に会いに、ときに一人で旅先の風土をゆっくりと味わいに。旅がもたらす刺激は大学で受けるそれとは質をまったく異にしており、かけがえのない経験となりました。
明確な目的を持ってそれを追求する留学も素晴らしいですが、「明確な目的」の外側で開かれる多様な刺激の可能性に向けて飛び込んでいけるのも、留学の大きな魅力だと思います。全身で未知の世界に飛び込んで、得た達成も、挫折も、その経験と記憶のすべてが、留学を志す方々の糧になることを確信しています。
教育学部 教育心理学コース 4年
留学が始まる直前の私を一言で表すならば「いきづまり」だったように思います。当時の自分は、パンデミックとともに始まった大学生活の中でも、幸運なことに学業やサークル活動に打ち込むことができ、新鮮な刺激に囲まれていました。しかし一方で、目の前のことに追われるばかりに視野が狭くなり、不確定な将来に対して不安も抱くようになっていたことも事実でした。だからこそ、慣れ親しんだ環境から距離を取り、世界に飛び出すことで視野を広げられる留学という機会は、そんな自分がまさに求めていたものでした。大都会の喧騒から離れてゆったりと過ごしつつも、世界を牽引する資本主義的規範とはしばしば異なるオルタナティブな価値観に刺激を受けることもできる場所として、スウェーデンはうってつけでした。
所属学部にとらわれず分野横断的に授業を履修することができるルンド大学のシステムの利点を活かして、留学中は好奇心に任せてさまざまな授業を取りました。国際法、哲学、アントレプレナーシップ、AIと人間、宗教…など。留学生が多く、少人数でのインタラクティブな授業も多かったため、多様なバックグラウンドを持つ優秀な学生たちから受ける刺激には事欠きませんでした。当初は英語でのコミュニケーションに苦労しましたが、積極的にチャレンジする中でだんだんと抵抗感がなくなっていったように思います。
また、留学中には、ヨーロッパ内外に頻繁に旅行に行くこともできました。ときにルンド大学で知り合った友人とともに、ときにヨーロッパの他の地で留学する東大の友人に会いに、ときに一人で旅先の風土をゆっくりと味わいに。旅がもたらす刺激は大学で受けるそれとは質をまったく異にしており、かけがえのない経験となりました。
明確な目的を持ってそれを追求する留学も素晴らしいですが、「明確な目的」の外側で開かれる多様な刺激の可能性に向けて飛び込んでいけるのも、留学の大きな魅力だと思います。全身で未知の世界に飛び込んで、得た達成も、挫折も、その経験と記憶のすべてが、留学を志す方々の糧になることを確信しています。
教育学部 教育心理学コース 4年
学部3年生の1年間、ニュージーランドのオタゴ大学に交換留学をしました。大学入学前から漠然と留学への憧れがあったほか、多様なバックグラウンドを持つ人々と交流する事で自身の視野を広げたいと考え、多民族国家であるニュージーランドを留学先として選びました。
現地では貧困格差やジェンダーなど自分の専攻に拘らず幅広い分野を積極的に受講しました。ニュージーランドは男女平等や移民大国として有名ですが、それらを支える政策や付随して生じる問題について、現地の学生との議論を通じリアルを知れたことは貴重な経験でした。
学業以外にもFIFAのボランティアに参加したり、飲食店で働いてみたりと色々なことにチャレンジしました。また、現地の学生と各国からの留学生とシェアハウスで暮らしていたため、ルームメイトとの日々の何気ない会話の中から、彼らの文化や価値観について学べたほか、自分とは異なる生活習慣に気づき、多様な国籍の人達と共同生活を送るからこその醍醐味を味わうことが出来ました。
留学における国際交流の魅力は、各国の文化、政治について教科書のようなテンプレ的なものではなく、少々センシティブな内容であっても、そこで生活していた人から生の意見を聞くことが出来るところにあると思います。特にニュージーランドは多民族国家であるため、ひとつの国にいながら様々な国の方と出会い、友人になれたことは貴重な財産になっています。同時に日本と距離を置くからこそ見えてくる日本の魅力、そして問題に気づき、自分の国について客観的に考える機会にもなりました。
誰も知り合いがいない異国の地に一人でやって来て生活をするということは不安が伴うものだと思います。実際、言語の壁やマイノリティであるがゆえの生きづらさなど現地では苦労も多くありましたが、それら一つ一つを乗り越えたという事実が自信に繋がっていると感じています。日本に留まっていては知り合えなかった多様な人々との出会いや種々の体験を通じ、自分の殻を破っていく留学は大変貴重な機会だと考えます。留学に少しでも興味がある人は臆せず是非チャレンジしてみて下さい。
法学部 第一類(法学総合コース) 4年
現地では貧困格差やジェンダーなど自分の専攻に拘らず幅広い分野を積極的に受講しました。ニュージーランドは男女平等や移民大国として有名ですが、それらを支える政策や付随して生じる問題について、現地の学生との議論を通じリアルを知れたことは貴重な経験でした。
学業以外にもFIFAのボランティアに参加したり、飲食店で働いてみたりと色々なことにチャレンジしました。また、現地の学生と各国からの留学生とシェアハウスで暮らしていたため、ルームメイトとの日々の何気ない会話の中から、彼らの文化や価値観について学べたほか、自分とは異なる生活習慣に気づき、多様な国籍の人達と共同生活を送るからこその醍醐味を味わうことが出来ました。
留学における国際交流の魅力は、各国の文化、政治について教科書のようなテンプレ的なものではなく、少々センシティブな内容であっても、そこで生活していた人から生の意見を聞くことが出来るところにあると思います。特にニュージーランドは多民族国家であるため、ひとつの国にいながら様々な国の方と出会い、友人になれたことは貴重な財産になっています。同時に日本と距離を置くからこそ見えてくる日本の魅力、そして問題に気づき、自分の国について客観的に考える機会にもなりました。
誰も知り合いがいない異国の地に一人でやって来て生活をするということは不安が伴うものだと思います。実際、言語の壁やマイノリティであるがゆえの生きづらさなど現地では苦労も多くありましたが、それら一つ一つを乗り越えたという事実が自信に繋がっていると感じています。日本に留まっていては知り合えなかった多様な人々との出会いや種々の体験を通じ、自分の殻を破っていく留学は大変貴重な機会だと考えます。留学に少しでも興味がある人は臆せず是非チャレンジしてみて下さい。
法学部 第一類(法学総合コース) 4年