大学の歴史、理念



前文
滋賀大学は、近江の歴史と文化を背景とした滋賀県師範学校と彦根高等商業学校を母体とし、昭和24年、新制大学として発足した。その後、新制大学としての使命を果たすべく、大学院や各種センターの設置を含む教育研究組織の整備拡充と教育研究の発展に努め、各界に多数の有為の人材を送り出してきた。平成12年には、「知の21世紀をきり拓く:滋賀大学の理念」を策定し、3C(創造Creation、協同Cooperation、貢献Contribution)を合言葉に、競争的環境の中での滋賀大学の個性化と不断の教育研究改善の決意を表明した。
平成16年4月、滋賀大学は、国立大学法人としての一歩を踏み出した。しかし、いま周囲に目を転ずれば、グローバリゼーションの進展や知識基盤社会の到来、地球環境の急速な悪化、価値観の多様化、少子化問題など、国立大学法人を取り巻く状況は急変している。こうした認識に立ち、滋賀大学は、時代に先駆けて主体的に自己変革を遂げるため、新たに基本理念を明らかにする。併せて目標と行動指針を定める。

基本理念
滋賀大学は、豊かな人間性とグローバルな視野を備えた専門性の高い職業人の養成と、創造的な学術研究への挑戦を通して、人類と社会の持続可能な発展に貢献する。
さらに、3Cスピリットをふまえ、知の21世紀をきり拓くため、
(1)先進的な教育研究
(2)国際的連携の推進
(3)市民的公共心
を掲げ、「琵琶湖世界 BIWAKO Cosmos」から世界へのつながりを拓く。

目標
教育:知の継承
滋賀大学は、学生の主体性を尊重しつつ、幅広い教養と高度な専門知識を育む教育を追求する。とりわけ、滋賀の歴史と文化の継承と発展、及び琵琶湖を起点とする自然環境の保全を実現する特色ある教育を追究する。また、グローバルな視野を育て、国際理解を深める教育の充実に努める。

研究:知の開拓
滋賀大学は、学術文化の向上に資する先進的、創造的、学際的な研究に取り組み、理論的研究と実践的研究の融合を図り、卓越した水準の研究を推進するとともに、新たな学術分野を開拓し、その成果を世界に発信する。

社会貢献:知の還元
滋賀大学は、教育と研究の成果及び大学が有する知的資源を還元することにより、地域社会との多様な連携を積極的に構築し、開かれた大学として、地域社会の発展に寄与する。

以上の目標を達成するため、運営の自律性と経営の透明性を確保し、大学としての説明責任を果たすことにより社会の信頼に応える。

行動指針
滋賀大学の教職員と学生は、地域社会及び国際社会の一員であることを自覚し、心と力をあわせ、以下の指針にかなう行動を通じて、基本理念の実現と目標の達成に努力します。
1.人権 人権侵害のない大学の実現を目指します。
2.教育 学生起点の発想に立った大学教育を行います。
3.研究 研究の自由を尊重し、質の高い研究に取り組みます。
4.連携 社会との連携・共存を図り、地域に貢献します。
5.環境 環境マインドを醸成し、自然との共生と資源保護の活動に努めます。
6.協働 協働を合言葉に、大学の諸活動に積極的に参加します。
7.公開 経営の透明性を確保し、正確な情報を積極的に公開します。
8.順守 大学の構成員としての自覚を深め、法令及び学内規程等を順守します。

(創立60周年を記念して 平成21年9月1日制定)
 

各学部の理念

設置の目的と育成する人材像

近年、情報通信技術の進展によって、社会の様々な分野でビッグデータと言われる多種多様で膨大な量のデータが集積され、その活用による付加価値の創出が大きな課題となっています。このような社会的な要請に応えるため、データサイエンスに焦点を合わせた日本初の本格的な学部を平成29年4月に設置しました。本学部では、データサイエンスの専門知識やスキルといった理系的基礎の上に、データ利活用の現場で相互補完的な専門性を有する仲間とコミュニケーションを図りながら、データから価値のある情報を取り出し、それを意思決定に活かす能力を備えた文理融合型の人材を育成します。

教育課程の特色

本学部の教育課程では、統計や情報の基礎力を身に付けるだけでなく、実際にデータの解析結果を意思決定に活かして、価値創造できる力を高めることを目的としています。このような目的を達成するため、1,2年次には統計学と情報工学の基礎的内容を身に付け、様々な応用分野におけるデータ分析の実例を学びます。それらの基礎をもとに、3,4年次では各種領域科学におけるデータ分析手法を学び、実際のデータを使った演習を通して価値創造の実践経験を積み重ねていきます。それに加え、各自の興味に応じ、様々な統計手法の数理的内容をより深く学んだり、より高度な情報処理技術を身に付けたり、より多くの分野における問題解決スキルを磨いたりできるカリキュラムを用意しています。

建学の理念と誇りうる独自性

本学部の前身、彦根高等商業学校は、建学の精神として「士魂商才」を謳い、それに対し養成すべき人材としての相互扶助・社会奉仕的精神をもった商業的技術の専門家という独特の意味を付与しました。それは、地域社会への奉仕・貢献を前面に出し利益追求を副次的とする近江商人の精神と大きく合致するものでした。こうして、幕末期彦根藩が示していた視野の開明性・先見性と教養重視の伝統とも相俟って、彦根の地に、高い人格と豊かな教養を備え地域社会にも貢献できる専門職業人の養成の場が創り出されました。
そうした彦根高商の伝統を受け継いで、第二次世界大戦後、発足した滋賀大学経済学部は、経済界等に多くの優れた人材を輩出しながら、社会と地域の要請に応えて大きな発展を遂げてきました。そして、古来より近畿・東海・北陸の経済的文化的交流点であり、琵琶湖をかかえ環境意識の高い滋賀県に立地する本学部は、国立大学経済学部として、多様性を内包する3専攻を有し全国最大規模の陣容を整えていること、国宝「菅浦文書」をはじめ中世社会に関する我が国第一級の史料や近世近代の古文書群を収蔵する附属史料館が近江商人・近江地域史研究の拠点になっていること等の独自性を備えるに至っています。

学部の教育理念

滋賀大学経済学部は、これまでの実績と伝統に安住することなく、独自の工夫をこらした改革を進め、急激に変化する社会と地域の要請に応え、有為の人材の養成と高次の知識創造・学術文化に資する高等教育機関としての発展を目指しています。 本学部は、建学の精神を現代に活かした教育理念として「国際的な視野をもち、環境に配慮しつつ地域社会にも貢献できる、個性ある専門職業人の養成(グローバル・スペシャリストの養成)」を掲げ、その資質としての「意識・知識・見識」の涵養とそれを基礎にした課題探求力の育成に取り組んでいます。

学部の独自性

本学部は滋賀県師範学校をおもな母体として設置され、その前身は明治8年にさかのぼります。以来今日まで、一貫して滋賀県を中心に学校教育を担う人材を輩出してきました。常に地域の教育の中核として、附属学校園や地域の教育機関との連携のもとに、実践的指導力の養成に力を注いでいます。
教育に対する期待がますます増大している現代において、特色ある教育学部の創出を目指します。そのために学校教育の現場で活躍する教員を養成するとともに、地域教育への貢献を組織的に推進するための教育の拠点としての機能を一層強化します。さらに、琵琶湖の環境、教育における国際化や情報活用に関する特色ある学際的・総合的研究を推進します。

学部理念

現代社会はさまざまな問題を抱えながら、目まぐるしい変化を続けています。私たちの学部は、現代社会の今日的な諸問題に積極的に対応できると同時に、問題解決能力をもった人材養成をめざしています。また、人間形成にも重きをおき、学生一人ひとりの知的教養を磨き、芸術・文化・自然などに対する感受性を養うとともに、ひとに対して深い共感と理解を示し、専門知識に正しく基礎づけられた豊かな人格形成を目標としています。