文学部
文学部は、人類の遺産であることばや文化、
芸術について学び、
人間に対する深い洞察力をつちかい、
豊かな感性をはぐくみ、
柔軟な思考性をやしなう―
それを求めて集うところです。
群馬県立女子大学は、学術の中心として、広く知識を授け、深く専門の学芸を教授研究するとともに、人間として調和のとれた豊かな情操と幅広い教養を身につけて、家庭生活の向上及び地域社会における文化の進展に寄与し、更に国際化社会に対応しうる有能な人材を育成することを目的としています。文学部は、人間が築き上げてきたことばや文化、芸術に対する幅広い知識と深い洞察力を身につけ、柔軟な発想力と応用力、問題解決能力を持った有能な人材を育成することを目指しています。
学科構成は、国文、英米文化、美学美術史、文化情報の4学科です。定員はそれぞれ50名、40名、30名、30名と小規模であり、その利点を活かして、少人数教育に基盤を置き、個性と自発性を育てる教育環境を整えています。
〈私〉を世界へ、そして未来へひらく
日本のことばや文学の学び。
国文学科は、古代から現代にいたるすべての時代の日本語と日本文学、およびその隣接分野である中国文学(漢文学)、さらには世界の日本語非母語話者を対象としての日本語教育を研究し、これらの学びを通して、しなやかな知性とみずみずしい感性とを身につけ、豊かな人間性を培うことを目的としています。社会が混迷の度を増す今日、世界と対話し、世界の中で生きてゆくためには、まずは自己の拠って立つところをしっかりとみつめることが不可欠です。国文学科では、この時代の要請に力強く応えるべく、日本の文化を考えるさまざまな科目群を設置し、多角的かつ総合的に日本の人びとの精神文化をとらえることができる科目編成をしています。
他者の理解と自己の理解は表裏の関係にあります。そして、日本に生き、学び、成長する私たちにとって、日本のことばを考えるということは、知性と感性とによって生きている人間、私たち自身の中核をみつめることです。国文学科は、やがて大学を出て、より広い世界の中で生きてゆくための豊かな基盤――さまざまな事象を感受性深く受けとめ、知的に理解し、他者と語り、新たな人生を切り開いてゆくための礎を築きます。
〈私のことば〉という、最も身近なもの。そして、〈私のことば〉を支えるすべての時代のさまざまなことばと文学、文化。それら研究対象の豊穣な世界を味わい、日本文化の特質を感知し、私たちにとっての意味を問う――それは、〈私〉をみつめなおすことであり、〈新たな私〉を創造することであり、〈私〉を世界へ、未来へひらくことです。
英米文化の多面性を学び、英語を自分の生きる力にする。
アメリカやイギリスを中心とした、英語圏の文化を学ぶ学科です。英語という言語、英米の文学や映像作品、さまざまな文化事象について学びます。その過程で培われる、英文を読みこなす力をもとにして、論理的な思考力、行間を読む力、文化事象を多角的に読み解く力を鍛えます。文化について学ぶとともに、英語のしくみへの理解を深め、実践的な英語スキルを高めていきます。さらに、留学支援プログラムも活用することで、将来、英語力を必要とする多彩な仕事に就くことができます。あわせて教職課程を履修し、英語科教員を目指すこともできます。
異文化を理解することにより、生活様式や思考様式の異なる人間同士が共存する現代を生きるための、グローバルな視点を獲得します。また、そうした視点をもってこそ、深い他者理解に基づいた、国内外での社会的貢献ができるのです。
美を考え、歴史を辿り、そして創る。
生きた芸術の姿を知る。
日本史、世界史から、美術を紐解き、本質を探る。美学美術史学科は、美学・美術史・実技・アートマネジメントの4つの領域から構成されています。
●美学
美や芸術について理論的、哲学的に考える。
●美術史
西洋美術史と日本美術史を中心に芸術の歴史を学ぶことで、 人間が美をどのようにして作り出してきたのかを探究する。
●実技
絵画とデザインを中心に、彫刻、日本画、染織、陶芸等、 幅広い実技を学び、個人の制作スキルの向上を図る。
●アートマネジメント
社会と芸術のあり方を考え、実践を行うことで幅広い研究を行います。
文学部でこの4つの領域が学べる学科は全国にも数少なく、本学科は、その4つの領域を学生一人ひとりの関心に応じてバランス良く学ぶことができます。
さらに、芸術現場での体験、街や企業と連携した自律学修、実地研修などのフィールドワークの授業も大きな特徴になっています。
※美学美術史学科パンフレット等、詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.gpwu.ac.jp/dep/lit/art/
考えるための道具=方法論を身につけ、
それぞれのテーマを深く掘り下げる。
多様化する現代社会を生きるために、大学で何を学ぶべきでしょうか。複数の分野にわたる問題と、どう向き合うべきか。今、私たちに求められているのは、確かな基礎知識に加えて、考えるための道具=方法論を身につけることであり、複雑な状況や未知の出来事をさまざまな角度からとらえ、考え、解決する柔軟な知性と粘り強い知力です。総合教養学科では、異なる領域を横断する表現・思想、環境・社会、メディア・情報という3つのプログラムを通じて、幅広い教養と確かな思考力を養うカリキュラムが用意されています。
個を見失いがちな現代にあって、自らの興味・関心を世界と結ぶカリキュラムは、個の可能性を無限に広げ、学ぶ喜びを教えます。学生が自らの問題意識をもとに実践する「フィールドワーク」、書物を読み、書く技術を鍛える「読書の楽しみ」、自由な発想と思考を培う「リベラルアーツ入門」などのカリキュラム群により、世界と個を結びつける学びを深めてゆきます。
総合教養学科では、個と世界の関係を確認する学びを通して、学生一人ひとりの興味・関心をもとに教養力を育てます。
※動画等詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.gpwu.ac.jp/dep/lit/liberal_a/
「文化情報学科」とは
社会の情報化とデジタルトランスフォーメーション(DX)が進むなか、群馬県立女子大学文学部において2009年度に開設された総合教養学科を母体に、2023年4月1日、新たに誕生するのが「文化情報学科」です。文化情報学科では、高度情報化社会における様々な場面で貢献できる知性を育むため、人文社会系科学に属する問題を文献調査やフィールドワークなどの実地調査と共に、情報学やデータサイエンスなどの知見を用いて考究することによって、文系と理系の枠を超えて学ぶ文理融合型の学びを実践します。
また、文化情報学科は1学年およそ30名という少人数定員の学科となります。どの授業でも教員と学生の距離が近いため、学生一人一人がきめこまやかな指導を受けることができます。同時に、どの授業でも学生どうしの距離も近くなり、互いに話し合い学び合う環境が整っています。教員からの一方向的な講義では得られない、双方向型授業ならではの達成感を得ることができます。
※動画等詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.gpwu.ac.jp/dep/lit/liberal_a/culture_and_information.html