工学部

Face to Faceによる丁寧な教育で実践的なものづくりの力を!

 三重大学は東海・北陸・近畿地域で第3位の広いキャンパスに全ての学部が立地した文理融合型大学です。その中で工学部には最多数の学生が在籍し、本学の中核を担う学部です。社会における工学部の役割は我々の生活をより豊かにするための「もの」創り(作り、造り)技術を教育・研究することであり、「科学技術創造立国」を目指す我が国では極めて重要な役割を担っています。
 本学部では三重県の豊かな自然の中で、学生と教員のふれあいを大切にした教育を基盤として地域から世界に羽ばたく高度専門技術者を育成し、関連業界で中核として活躍することで地域社会をはじめとする国内外に技術的貢献をすることを目指しています。人類の共生、福祉の増進、及び社会の発展に貢献することを志して、昨今の社会問題(エネルギー・環境、少子高齢化・人材不足、防災対策等)に対して技術の力で対処する問題解決能力を持ったバランスの取れた人材を育成することを目的としています。
 三重大学を取り巻く環境は、材料・エネルギー・IoT関連・化成品・化学工業・防災減災など、極めて裾野が広く多岐にわたっており、それらを継続的に力強く支える人材が必要とされています。つまり、専門分野の深い知識と同時に、工学に共通する幅広い知識及び情報関連技術を有する人材を育てることが求められています。
 そこで、各専門分野の育成人数バランスを、産業界の要請あるいは学生の希望に柔軟に対応させるため、工学部全体を1学科とし、専門分野ごとのコース制を導入しました。すでに進むべき進路が明確な学生にはより具体的に、志望分野を検討中の学生には最適な選択の可能性(総合工学コースを選んだ場合)を提供します。
 また、広い視野を持ち、問題を発見・解決する能力を持った人材を育成するため、学部修士一貫コースを設定しました。大学院へ進学する希望者のうち、学部修士一貫コースへの選抜を3年次終了時に行います。学部修士一貫コースでは、卒業研究を行う代わりに長期インターンシップを履修することができます。これにより、問題発見・解決力、課題探求力、先端技術を取り込む力及びコミュニケーション能力を民間企業や各種研究所にて身につけることができます。

総合工学コース

 大学受験時に志望分野を決めかねている優秀な受験生が、本学工学部に入学後、1年次に工学部共通の基礎的知識を習得する中で自分の適性を捉え、2年次以降に専門分野のコースを決定することを目的として総合工学コースを設置します。
 2年次のコース選択時には、総合工学コース生自身の希望及び適性を総合的に判断し、専門分野のコース分けを行います。

機械工学コース

 レオナルド・ダ・ヴィンチは、ヘリコプターで空を飛ぶことを夢見ました、機械はそのような人類の夢をいくつも実現し、豊かな生活を築き上げてきました。現在では、人体から宇宙まで守備範囲は広がっています。機械工学コースでは、講義・演習、工場見学、企業でのインターンシップを通じて、社会に貢献する創造的設計・製造に不可欠な知識・技術を習得できます。

電気電子工学コース

 テレビなどの家電製品のみならず、携帯電話、自動車、さらには進展が著しいロボット技術やディスプレイ技術は、エレクトロニクスによって支えられています。また、太陽電池などの環境技術、ナノテクなどの最先端科学も電気電子工学の技術者が活躍する分野です。電気電子工学科では、広く社会から求められているエレクトロニクス分野で活躍する技術者を育てます。

応用化学コース

 応用化学とは、化学の観点から有用で新しい機能をもった物質を研究・開発して科学技術を発展させ、社会に貢献する分野です。これによって、エネルギー変換技術の確立、環境問題の解決、バイオテクノロジーや医薬開発による医療分野の発展、新材料による情報通信の高速・大容量化などを実現します。本コースでは、こうした社会で大きな期待が寄せられている分野で活躍するための、知識と実践力を身につけることができます。

建築学コース

 二十世紀の成長する都市の時代から二十一世紀の成熟社会の時代へ。人口減少、超高齢社会、大規模災害、地球温暖化などの諸問題に対応した新しい建築像・発想が求められています。建築学コースでは、建築スケールから都市スケールに至る生活空間を取り上げ、建築の設計に必要な専門知識、建築設計図面や建築模型の製作技術などの習得を目指します。

情報工学コース

 モノが直接インターネットにつながるIoTをベースとした社会では、情報工学が扱う分野も拡大し、情報系技術者には幅広い工学分野の技術の習得が求められています。このような状況から、従来の情報工学に加え、他分野との境界領域の専門知識をも身につけた、拡大しつつある情報工学分野に対応できる技術者の育成を目指しています。