医学部

優れた知識と技術、そして豊かな人間性を兼ね備えたプロフェッショナルに!

 医学部は、医学科と看護学科の2学科から構成されており、さらに医学系、看護学系とも学士課程修了後の進路となる大学院課程(修士・博士)が大学院医学系研究科に設置されています。
 医学部の際立った特徴は、高い国際性と地域社会との連携にあります。国際的な教育研究活動としては、医学科第6学年の約半数が参加するアジア・アフリカ・欧州・北米・南米での海外臨床実習があります。現在、COVID-19パンデミックのために一時的に休止となっていますが、早期の再開を計画しています。また、三重県内で唯一の医師養成機関、看護師・保健師・助産師を養成する県内高等教育機関のリーダーとしての役割を果たすことを地域社会から期待されており、地域枠入学者選抜制度を導入し地域医療教育を強化しています。第1-2学年で実施している地域基盤型保健医療教育は、医学科および看護学科の学生がともに受講する多職種連携型授業であり、県下全域で実施する地域に根ざした実習です。さらに、研究マインドを涵養するための授業科目があり、医学医療の発展を支える研究力の強化にも取り組んでいます。
 このようなカリキュラムを通じて、国際的に通用する高い能力を持って地域社会の保健・医療・福祉に貢献する医療者を育成します。
 入学から第2学年前期まで、社会人としての教養と医療人に求められる専門職意識(プロフェッショナリズム)を身に付けるための共通教育と初期医学教育とが行われます。第2学年後期から第3学年前期に基礎医学教育(解剖学や生理学などの講義、実習)を受け、第3学年後期から第4学年前期まで研究室研修と問題基盤型(PBL:problem-based learning)チュートリアル教育に参加します。研究室研修では、学生が個別に研究室に配属され、教員や大学院生とともに医学研究活動に従事します。PBLチュートリアル教育では、学生が主体的に学習する能力、仲間と協力して学習する能力の養成を図りながら、臨床医学と基礎医学との関係を学びます。第4学年には、診療技能を学ぶ基本的臨床技能教育が行われ、その実習終了後には、共用試験実施機構(全国80大学医学部により組織された試験統括機関)によるコンピュータ支援学力試験と客観的臨床能力試験を受験します。これらの試験に合格すれば、第4学年後期からの病院実習に参加することができます。病院での臨床実習では、平成24年に開設された新しい附属病院と地域の協力病院、海外の交流病院での実践的な教育が行われます。
 看護学科では、倫理観と豊かな人間性を備え、地域社会への貢献はもとより、国際的な視野に立って活動できる、人間的・専門的に高い資質を持った看護師、保健師(選択科目履修)、助産師(選択科目履修)を育成するためのカリキュラムを編成しています。
 1-2年次には、人体の構造と機能、健康・疾病・障害に関する基礎となる知識と、看護学の基盤となる理論や技術を学び、人間の尊厳への配慮や倫理観を育成します。その後、各専門領域の知識を学ぶ科目と、実践の場に適応する能力を身につけるための演習や倫理実習科目では、人のライフサイクルや社会的ヘルスニーズ、地域特性など多様な観点から人間を総合的に理解し、科学的根拠に基づく個人の健康状態に応じた適切な看護実践を学び、国際的な視野で保健・医療・福祉システムをとらえ、多職種と連携する能力を高め、社会貢献の基盤を養います。また、科学的・論理的な思考とともに、看護に関する課題を解決しようとする態度や責任感を醸成するために、2年次から少人数教育での看護学ゼミナールが始まり、4年次には看護研究を行います。