理学部

自然科学のフロンティアへ
〜自然界を貫く真理を解き明かす〜

 理学とは、研究者の知的好奇心と自由な発想によって、自然界を貫く真理を追求する学問です。名古屋大学理学部では、自然の諸原理を追求する基礎自然科学の推進に向けて、「知の創造:研究」と「知の継承:教育」を重要な使命としています。

 自然界には数多くの謎が隠されています。自然界の謎や疑問を解明して行く過程で、試行錯誤を繰り返し、未知の世界を解明して行きます。この自然界の謎を解き明かしたときの興奮と感動が、私たちを理学研究に駆り立てる大きな原動力です。ここ名古屋大学理学部には、研究テーマに自らの発想を駆使して挑み、のびのびと研究が進められる自由な雰囲気が伝統的にあります。研究対象のキーワードは、数学、素粒子、宇宙、地球、物質、生命などで、これらの研究分野で世界をリードする研究が行われています。自然の謎や疑問を知り、知的好奇心を刺激するテーマに向かって研究ができる場所、それが名古屋大学理学部です。

【コース紹介】
<数理学科>
 数学は自然科学における共通言語としてそれらの学問の発展に不可欠なものであり、近年では社会科学においても重要な貢献を果たすようになっています。数学の発展が他分野の発展に貢献したり、逆に他分野からの刺激が新たな数学の芽生えを促し大きな発展につながることもあります。数学の創造活動とは、誰も踏み込んだことのない荒野に道を切り拓くようなものであり、数学を原理に立ち返って理解しようとする姿勢や積極的に想像に参加する態度が求められます。

 数学は体系的な学問のため、1〜3年次には研究に不可欠な基礎力を養成し、4年次に専門分野の基礎学習と卒業研究を行います。アドバイザー教員の指導のもと、自立的に学習を進め、自身の理解した内容を学生同士で発表し合い討論を行うことで、理解を深め、論証能力や表現応力を高めることができます。

<物理学科>
 物理学とは「私たちをとりまく自然がどのようにできていて、そこではどのような現象が起きているのか?」を、観測と実験を拠りどころに調べて、その奥を貫く基本的法則=理(すじみち、ことわり)を追求する分野です。化学と物理は境界が重なりながら、工学と物理はお互いの発展が新しい研究につながりながら、物理学と隣接する諸科学とは境界がなく発展し続けています。本学科では、そのような物理学の最先端にふれる講義や演習が充実しています。また、学部生・大学院生によって構成される物理学教室学生委員会があり、月に一度開かれる「物理学教室教育委員会」に参加して学生の立場から意見を述べています。大学の教育制度や運営に参加するシステムは他学科にはなく、民主主義を重んじる物理学教室の特色となっています。

<化学科>
 化学は、物理学・生物学・地学などの理学各分野と密接に関連しながら発展し、工学・農学・医学・薬学などの応用分野の基盤となってきました。現代の化学はさらに進んで、物質科学と生命科学の広い学術分野に対しての基礎としても重要な役割を担っています。本学科では、優れた研究業績を挙げているスタッフが在籍し、原子から分子や結晶などがいかに形成されるか、物質にはどんな存在形態があるかなどをはじめとして、無機物質、有機物質、生体物質にわたる種々の物質の合成、分析、構造、物理的・化学的性質、反応について総合的な基礎教育を行っています。新しい時代の化学者を、そして化学を通して社会に貢献できる人材の育成を目指しています。

<生命理学科>
 生物を分子細胞システムの構造と機能から統一的に理解しようとする生物学が進展しつつあります。この新しい生物学は、物理学・化学・地球科学・数学などの他の自然科学分野にも波及すると同時に、それらの一部も取り込んで、極めて学際的な学問分野となってきています。さらに、バイオテクノロジーの言葉で象徴されるように、現代生物学は医学・薬学・農学・工学など応用分野の基礎となっています。

 このような生物学の急速な進展の中で、本学科では常に独創性の高い国際的な研究レベルを誇り、数多くの成果と多くの分野でのリーダーを生み出してきました。新しい分野で世界をまたにかけて活躍する若い人達の育成を目指しています。

<地球惑星科学科>
 地球惑星科学とは、地球や生命の進化を他の惑星と比較しながら明らかにする学問分野です。地球惑星科学科では、物理学、化学、生物学、地学、数学といった複眼的な手法や視点から自然界の現象を取り扱う講義・演習・実験・実習を行っています。対象となる題材も固体地球や惑星を対象とした狭義の地球惑星科学のみならず、海洋科学、気象学、生態学、環境学まで幅広く地球惑星を扱っています。

 地球惑星科学科の教育の最大の特徴は野外実習です。実際に地球で過去に起こったことや現在起こっていることを山や河川、海洋にて観察をします。これにより講義だけでは理解が難しい内容を、実際に接することで深く理解することを目的としています。このような地球惑星科学科の教育を通して、自然災害や環境問題など自然と人類の関わりに貢献できる人材の育成を目指しています。