システムデザイン学部

あなたの感性で、ぬくもりのある未来のシステムを創成しましょう。

 科学技術の新たな概念や最先端テクノロジーがもたらすイノベーション(技術革新)によって、スマートフォンからロボット、惑星探査機まで、かつてはSFの世界にしかなかったさまざまな技術やシステムが現実のものとなりました。それらは、ひとつの要素技術だけではなく、多分野の複数の技術が連携・融合することではじめて実現されたものです。そして、そうした新しい時代の技術には、人の利便性や快適さなどを意識した、人間中心のシステムの視点が求められています。

 本学部は、システム技術を機能と感性という二つの側面から総合的に教育研究する日本でも極めてユニークな最先端の学部です。そして、平成30年4月、新しいシステムデザイン学部がスタートします。社会・産業からの需要が著しく増加している情報系分野や機械系の生命分野を強化し、「情報科学科」、「電子情報システム工学科」、「機械システム工学科」、「航空宇宙システム工学科」、「インダストリアルアート学科」の5学科からなる新組織へ生まれ変わります。確かな基礎に裏づけされた応用力と、豊かな創造性を持つ技術者・研究者を育みます。本学部は、次世代や近未来の多様なシステムを創成したいという熱い志を持った皆さんの挑戦を期待しています。
プログラミングと数理・論理的思考により社会的価値を創出します。

コンセプト

 現代社会において、情報技術は世界中のあらゆる分野で用いられ、歴史上4回目の「産業革命」と呼ばれるほどの変化を引き起こしています。19世紀半ばまでは土木工学中心の時代でしたが、20世紀に入るまでには機械工学が発展し、第一次世界大戦で電気工学や化学工学、そして第二次世界大戦で原子力工学が役割を拡大させていきました。21世紀を迎え、インターネットの拡大や計算機の高度化、人工知能やマルチメディア・ソーシャルメディアの急速な進展を経つつ、ビッグデータの時代が到来しましたが、これらは皆、情報技術の成果と言えます。新技術が世界各地に日進月歩で登場する一方で、社会的なリスク要因は多様化する傾向にあります。そうした未知の状況に日々直面する中でも、情報技術を駆使することによって将来を見据えた的確な決断を行い、グローバルに活躍できる人材の養成が急務となっています。情報科学科では、このような変化の激しい時代に柔軟に適応し、高度な情報技術に熟達した、国際的に活躍できるソフトウェアエンジニアを育成することをめざしています。
情報ネットワーク、通信、エネルギーの連携&融合で、近未来の社会基盤づくりに貢献します。

コンセプト

 近年の国勢調査によれば、わが国における技術者の種類別割合では「情報系技術者」が最も多く、次いで「電気・電子・通信系技術者」が多いとされています。しかも、このふたつを合わせると、全技術者の半数を上回る比率を占めるという結果になります。まさに、情報系と電気電子通信系は、この国の社会と産業の維持・発展に必要不可欠な技術分野であるといえるでしょう。

 こうした背景を踏まえて、電子情報システム工学科では、「情報システムコース」と「電気通信システムコース」のふたつの教育課程を設置しました。情報技術分野と電気電子通信技術分野は密接に関係しており、特に、両者の境界・融合領域として通信系技術が位置づけられます。本学科では、「情報ネットワークシステム領域」、「通信システム領域」、「エネルギー情報システム領域」の3つを教育・研究体系の主要な柱と考え、情報システムコースでは情報ネットワークシステム領域と通信システム領域を中心とした学びの体系を、また、電気通信システムコースでは通信システム領域とエネルギー情報システム領域を中心とした学びの体系を提供します。現在および未来の社会・産業の要請に応えうる、情報システム技術や電気電子通信システム技術の素養と実践力をソフトウェアからハードウェアまで幅広く身につけ、それらの技術を融合した新たな技術を創生できる「底力」のある技術者・研究者を育みます。

情報システムコース

 今日のわが国においては、人災や天災への対策、防犯、防疫、食品の安全性の確保、社会の高齢化、行政の電子化にともなう個人情報の保護といった、現代の社会・産業が抱える諸問題が大きくクローズアップされ、それらの解決が求められています。これらの問題に対処するには、情報を効果的に収集し、それを円滑に流通させ、さらに適切に処理することがきわめて重要です。それらは、高度情報化社会を実現し持続的に発展させていくための技術的な基盤としてだけでなく、著しい成長を続ける情報技術産業をはじめとするすべての産業を支える基幹技術としても不可欠です。情報システムコースでは、このような社会と産業の発展に寄与する情報システム関連技術を幅広く学び、新時代を切り開くことのできるICT(information and communication technology)技術者・研究者を育成します。

 この目的を達成するために、安全で円滑な情報の流通をもたらす情報ネットワーク分野や、社会を構成する人間とそれを取り巻く環境に対する効果的なセンシングなどを実現する通信技術分野、社会および産業の視点からシステムを解析、評価、設計、最適化する社会情報システム分野といった、複合的な学問領域について、上記の諸問題にアプローチすることをめざした総合的な教育を行うのが本コースの特色です。


電気通信システムコース

 電気電子通信システム技術は、人々の生活を支えるライフラインとしての電力供給から、情報通信機器、運輸、社会システム、医療・生命科学、宇宙開発、環境、その他極めて多様な分野において不可欠とされる技術です。また、将来の新しい技術の要所にも電気電子通信システム分野の知識が重要な役割を果たします。さらに近未来には、人類の活動エネルギーのほとんどが、電気エネルギーに依存すると予想されています。

 本コースでは、このような多様な分野の技術に関わることができ、その発展に貢献できる人材を育みます。具体的には電気・電子の材料とその特性、電磁気学、電気電子回路、制御理論、エネルギーの変換・制御、情報通信、情報処理に関する分野を学ぶと同時に、それらを取り巻く分野や領域を越えた新しい学問を、理論及び実験を通して効果的・効率的に学習します。また、卒業後の進路である企業の専門技術者、あるいは研究者にとって不可欠な技術の核となる、基礎力や応用力を、そして、技術者としてだけでなく、社会人として生涯にわたり自己を磨き向上させることのできる力を身につけます。これにより、幅広い技術分野において主体的に課題の発見・解決を行い、将来リーダーとして活躍することのできる人材の育成をめざします。
それは考える機械、生命を支え育む機械―新たな領域に突入した機械の進化を先導します。

コンセプト

 安全・安心で持続可能な社会を構築し、高レベルな健康維持および医療支援を実現するために、これらの目的に関連する多様で複雑な問題を解決し、高い付加価値を生み出し、社会を快適化するための機械システムが求められています。そのようなシステムの開発には、システム工学、制御工学、ロボット工学、設計工学、生体工学、マイクロ・ナノテクノロジなどの学問領域を主体とする広範な知識と教養を有するとともに、それらを横断的な視点から活用できる人材が不可欠となってきています。本学科では上記の学問領域の基礎を教育することにより、求められる理想社会を構築する機械システムを創り出すことのできる創造性豊かな人材を育成します。


知能機械コース

 「知能機械」は、多様で複雑な問題を解決し、高い付加価値を生み出し、社会を快適化する「機械制御・知能化システム」および「サービス情報・ロボット工学」に関連する学問研究領域です。知能機械システムの開発には、機械工学を主体とする広範な知識と教養を有するとともに、分野横断的な視点から活用できる能力が必要不可欠です。知能機械コースでは、このような学問領域の基礎および機械システムに共通する学問を学び、ついで制御理論、システム設計、ロボット開発などの先端的・専門的学問分野についても学修します。これらにより、高度専門的でありながら、横断的・俯瞰的な視野をも有することができる科目群を備えています。

生体機械コース

 「生体機械」は、高度に発展しつつある生命科学を機械工学に採り入れ、医学と工学との連携(医工連携)にも密接に関係する新しい学問研究分野です。すべての人に対する「高レベルな健康の維持」とそれを実現するための「医療の支援」は、今後ますます重要となる社会的ニーズです。これらを実現するためには、「医用工学・生体工学」および「人間工学・福祉工学」などの身体の機能を把握・維持・強化・再建する工学技術の習得と研究開発が不可欠です。生体機械コースでは、このような学問領域の基礎、および機械システム工学に共通する学問を最初に学びます。次いで、細胞レベルから個体(人体)レベルに至るマルチスケールにわたる生命科学・工学に関する先端的・専門的学問分野についても学修します。これらにより,高度専門的でありながら、横断的・俯瞰的な視野をも有することができる科目群を備えています。
最先端の知識と技術+未来志向の冒険心で航空宇宙の扉を開きます。

コンセプト

 人類は20世紀初頭から空と宇宙を目指し,今日までにあらゆる航空宇宙システムを実現してきました。今日では、飛行機に乗って遠い海外まで簡単に行けるようになり、テレビやネットで正確な天気予報を見たりスマホで地図を見ながらGPSを使ったりするという、ありふれた日常生活においても人工衛星が不可欠となっています。そして最近では、小型人工衛星やドローンが急速に普及しつつあり、今後これらを活用した新たな世の中が訪れようとしています。このように航空宇宙システム工学は、これまでも、そしてこれからも人類の幸福な社会の構築に貢献し未来を拓き続ける学問分野です。

 航空宇宙システム工学は、航空機・ロケット・人工衛星といった航空宇宙システムを創造し、それらを高度12,000m以上の上空や宇宙空間のような極限環境でも高い信頼性で性能良く機能するよう設計・製造し、そしてより広く人類社会で利活用することを探求する先進的な総合工学です。当然、その学びの場には最先端領域の知識と技術、それらを支える実験・実習設備が必要です。本学科は、遷・超音速風洞、ジェットエンジン、小型ロケットエンジン、真空チャンバー、模擬無重力実験装置、高温度疲労試験装置、フライトシミュレータなど豊富な実験装置を所有しています。そして幅広い学問分野を俯瞰する教員陣がそれらを活用し、工学的な諸問題を総合的に捉えて解決する能力を学生が修得できるよう教授します。また、宇宙航空研究開発機構、情報通信研究機構、海上・港湾・航空技術研究所と連携し、学外研究者による講義を開講するとともに、希望する学生はこれらの研究所で研究指導を受けることができます。また、鳥人間コンテスト、学生室内飛行ロボットコンテスト、衛星設計コンテストへの出場なども積極的に支援しています。本学科では、学生の皆さんがそのチャレンジ精神を存分に発揮できることでしょう。
「アート」――それは、新時代を築くイノベーションの原動力です。

コンセプト

 インダストリアルに続く言葉といえば、「デザイン」を連想する人が多いのではないでしょうか。21世紀はデザインの時代。その認識に異論はありません。しかし、工業意匠と訳され、工業製品の商品性を高める手段と捉えられがちなインダストリアルデザインでは、取り組みは限定されてしまいます。デザインという言葉では伝えきれない大きな思いを込めて、あえて「インダストリアルアート」を名乗ります。それはたとえば、新しい価値観で都市の未来を創造し、計画する力、新時代を築くイノベーションの原動力と言い換えることができると思います。

 人の心を揺さぶるアートやデザインは、そんな力を育む格好の教材です。インダストリアルアート学科では、プロダクトやメディアといった人に訴えかけるアート・デザインの学修に加えて、人の行動や意識をデザインに生かす人間工学を重視します。あわせて、デザイン資源を生活や社会・産業などに活かすためのリサーチ・企画・プロデュース・編集方法を、ワークショップなどのプログラムを通して体験的に学び、感じる心、成し遂げる技術を育みます。