外国語学部

異なる言語と文化がわかること。それは、予測困難な時代を共に生きる力。

みなさんは、モダンやポストモダンという言葉を聞いたことがあるでしょうか。モダンの時代(近代)には、封建制が解体され、資本主義と民主主義を基本原理とする市民社会が築かれました。その後、資本主義と社会主義の二大陣営が対峙する時代を経て、規制なき資本主義のもとでグローバル化が進みます。思想・文化の面では、ポストモダン(脱近代)に入ったといわれました。では、私たちが生きる今の時代をどう表現すればよいのでしょうか。

止まらない地球温暖化、原発事故による放射能汚染、新型ウイルスのパンデミック、戦争が招く国際政治経済の不安定化、等々。それらの問題が行き着く結果について確かなことがわからないまま、私たちは、多様な発想と主張が共存する人間社会の未来を信じて、力を合わせなければなりません。地域社会と地球社会の状況変化を正しく読み取り、予測困難な時代を共に生き抜く。そのために欠かせないのは、異なる言語と文化を深く理解できる人の発想と働きです。

学科

高度な英語運用能力を駆使して、世界につながる未来を切り拓く。

英米学科は、1966年の開設以来、実践的英語力を身につけた、英語圏の文化・社会に対する造詣の深い人材を育成し、多方面で活躍する卒業生を輩出してきました。現在もこの伝統を保ちつつ、高度情報化時代に対応できるグローバル人材の育成に取り組んでいます。

現在、英米学科では、英米を中心とする英語圏の社会、政治、経済、歴史、文学、文化、英語やコミュニケーションのしくみ、および英語教育について、専門的かつ系統的に学ぶことが可能になっています。英語のタイトルのついた専攻言語科目は全て英語で授業が行われる他、研究各論を含めた講義も一部は英語で行われ、日本にいながらにして英語漬けの環境を体験できます。

2023年度からは、さらなる英語力の向上を目指す人材の育成のため、英語科目を中心にカリキュラムを変更しています。これからは英会話力に加え、学びの成果を英語で発信する力をよりいっそう育てていきます。

また、EIC(English for Intercultural Communication)コースは一定の科目を履修し、語学要件などを満たした人に修了証が授与される特別プログラムへ変更しています。異文化コミュニケーションのツールとしての英語力を磨き、英語力を将来に生かせる「尖った人材」の育成を応援します。

ヨーロッパの社会的文化的中心であるフランスを出発点に、アフリカを始めとして全世界に拡がるフランス語圏を見通す

 フランスは、中世以来、ヨーロッパの文化・文明の中心の一つです。現在も、ドイツと共にEUを牽引しながら、世界第5位の経済大国として、国際社会の発展に寄与し続けています。そしてフランス語は、フランス本国だけでなく、ベルギー、スイス、カナダ、アフリカ諸国等の公用語であり、国連を始めとする多くの国際機関や、ファッション、スポーツ等の多彩な分野で、共通語として用いられています。特に、今後の世界で政治的経済的に最も重要な存在になるであろうアフリカ諸国においては、実は英語以上に、広く用いられている言語なのです。フランスと日本の関係に目を転じれば、2017年のフランスの対日直接投資残高は、アメリカ、オランダに次いで世界第3位です。逆に日系企業の約490社が、フランスに約740拠点を設置しており、そのうち愛知県内の企業は37社、57拠点にも上ります。

 フランス語圏専攻では、少人数クラスでフランス語のエキスパートを目指します。同時に、専門の講義や演習を受講するなかで専門的にフランス語圏の文化・社会を学び、国際的な舞台で活躍し、かつ地域社会にも貢献する、「真のグローバル人材」を養成します。

実践的なスペイン語力・ポルトガル語力をみにつけ、スペイン語圏とポルトガル語圏に関する専門知識を修得する

スペイン語圏コースとポルトガル語圏コースがあり、各専攻言語はコース別に学びますが、多くの科目は両コース一緒に学びます。スペイン語とポルトガル語は言語的に近似性があり、歴史文化的にも共通点が多いので相互に理解しやすいでしょう。世界のスペイン語圏人口は約5億人、ポルトガル語圏人口は約2.5億人。さらに米国内にはヒスパニック(中南米系移民とその子孫)が6200万人以上います。ブラジル(人口約2億2千万人)には世界最大の日系人社会が存在し、日本国内では約28万人のスペイン語圏・ポルトガル語圏出身者が生活しています(うちブラジル人が約21万人)。愛知県はこれらの国の出身者が全国で最も多く、言語面での支援の必要性など両言語の重要性は国際社会だけでなく地域社会でも高まっています。

EUで最も母語話者の多いドイツ語の習得 日本と共通する社会的課題の理解「共生」に貢献できるグローバルな視点

ドイツ連邦共和国は世界第3位の、EUで最大の経済大国であり、日本にとって主要な貿易相手国の一つです。自動車産業をはじめとして、愛知県にとっても経済的に重要なパートナーです。ドイツ語圏と日本との間には、多文化共生、環境保護、エネルギー政策(原発問題)、少子高齢化社会など、共通する課題が多くあります。これらの解決のために、ドイツ語圏の実情について学ぶことはとても意義があるのです。ドイツ語の母語話者数は1億人を超え、母語話者数の多い10言語のうちの一つであり、EUで最も母語話者数の多い言語です。ドイツ語の学習者は、英語の次に多く、現在、世界中で1700万人います。ドイツ語は、ドイツ文化・社会を学ぶ上で、また国際的なコミュニケーションにおいて必要不可欠な言語なのです。ドイツ語圏専攻では、1クラス20名弱でドイツ語の少人数教育を行っています。あなたも、さまなざまな角度からドイツ語圏の文化と社会を学び、グローバルな視点から国際社会・地域社会における「共生」に貢献できるのです。

高度な中国語運用能力と中国語圏・アジア諸地域に関する分析力を身につけます。

21世紀はアジアの時代です。その中でも、中国語が使用される中国語圏は、世界で最も経済発展が著しい地域の一つです。したがって、アジアを舞台として活躍するためには、外国語に堪能であるばかりでなく、中国語圏についての異文化理解能力と、国際的視野に立った判断力を持つことが必要です。

この学科では1年次から中国語の基礎を学びはじめ、中国語の学習と並行して中国の言語・民族・文学・文化・歴史・社会・政治・経済について専門的に学びます。2年次後期からは「翻訳・通訳コース」も開設され、ビジネス、観光、医療・福祉の科目やネイティブによる「中国語原語特殊講義」科目を必修にすることで、中国語のさらなるレベル向上を目指します。3年次以降はゼミに所属して指導教員のもとで中国語圏の研究を深めます。

中国学科は、中国語圏さらには中国語圏を基盤としたアジア諸地域を研究・教育の主な対象とし、今後日本との交流がますます盛んになる中国・アジア地域に向き合い、優れた異文化理解能力と国際的判断力を発揮することができる人材の育成を目指しています。

グローバル・イシューと多文化共生を見据えて

今、グローバル社会は混沌の中にあると言ってよいでしょう。ヒトやモノの国境をこえるダイナミックな移動が当たり前になる中で、「自国中心主義」的な動向や価値観の対立により、政治や経済の様々な局面できしみが目立ちます。世界の各地で宗教的な対立が起こり、民族紛争も絶えません。

国際関係学科は、個々の国家や社会の特徴をミクロなレベルから観察する一方で、それらの間の関係をマクロなレベルから考察して、より広く、より深く世界を観察・分析できるようになることを目標としています。

国家間の関係がどのようなものなのか、政治・経済・法律などを中心に考えたい人のためにも、国や地域がどのような文化的背景をもっているのか、民族構成や言語・文化の観点から考えたい人のためにも、ヴァラエティに富んだ授業が用意されています。

複数のネイティヴ教員を中心に充実した英語教育を行う一方で、世界の様々な国や地域に目を配り、Think globally, Act locally を実践する人材を育てます。

みなさんが世界に出て、問題解決のために努力するときに大学で学んだことが役に立つ──そんな学科をわたしたちは目指しています。