医学科

医学科の教育内容

 本学は「アウトカム基盤型教育」を行っています。そのために、医師・医学研究者に求められる高い倫理観を涵養すべく、プロフェッショナリズム教育を、各学年で段階的かつ継続的に行っています。さらに、医学・医療の発展のための医学研究の重要性を理解し、リサーチマインドを養うために、学生自らが研究を行う授業科目を開講しています。

 第1学年では、医療や福祉の実践活動に触れ、医療人として相応しい人間性、倫理観や能動的学習態度を身につけることを目指します。また、各研究分野の第一人者による講義により研究の面白さに触れるとともに、興味を持った者はすぐに研究を開始できる機会を提供する講義も設けています。

 第2学年では、地域で展開されている医療・保健・福祉の現場を体験することにより、地域医療の実際を学び医療人の職責について自覚するとともに、基礎医学の各分野について講義・実習を通して広く学びます。また、倫理学を通じて、生命倫理に関する諸問題について深く考える機会とします。

 第3学年から第4学年で学ぶ臨床医学の各分野は臓器別にまとめ、基礎医学、社会医学、臨床医学の講座を垂直に統合した講義を行います。また、少人数グループで行う能動学習では、課題発見、解決能力やコミュニケーション能力を養成します。さらに、医師に求められる疾病発症予防や健康増進に関わる職務・役割について学び、社会的・倫理的な課題について深く考える機会とします。加えて、国内外の研究施設でも研究できる機会を設け、成果を論文、研究会で発表することも強く推奨しています。

 第4学年に実施される共用試験CBT(Computer Based Testing)及び共用試験OSCE(Objective Structured Clinical Examination)により、診療参加型臨床実習(クリニカルクラークシップ)を行うに必要な知識・技能・態度を有するか、評価を行います。そして、第4学年から第6学年におけるクリニカルクラークシップでは、診療チームの一員として、倫理観や疾病に関する知識、基本的な診療技術のみならず、患者さんに深い敬意と思いやりを持ち、また医療チームのスタッフと良好な関係を築き実践していく能力を育成します。


アウトカム基盤型教育

 本学では、ディプロマ・ポリシーに基づいて学生が卒業時までに身につけておくべき知識・技能・態度に関する能力(アウトカム)を8つの大項目(医師としての倫理とプロフェッショナリズム・医学知識と問題対応能力・診療の実践と医療の質向上・コミュニケーションとチーム医療・医療安全と感染対策・地域医療への貢献・科学的探求心と国際的視野・生涯にわたって自律的に学ぶ姿勢)として具体的に定めています。6年間の教育課程を通じて、これらの能力を身につけることを目標に学修することを求めています。