法学部

前期課程の科類との基本的対応関係:文科一類

http://www.j.u-tokyo.ac.jp/

幅広い視野を持ち、法的思考と政治学的識見の基礎を身に付けた人材を社会に送り出すための教育と研究を行っています

 法学部の起源は、1872年(明治5年)7月司法省設置の「法学校」と、1873年(明治6年)4月文部省設置の「開成学校法学科」に求められます。以後、今日まで一貫して日本における法学・政治学研究の中心として機能し、そのことに裏打ちされた高度の教育によって、外国人を含む多数の優れた人材を育成し、司法・行政・政治・経済・言論報道、そして学問等の各界に卒業生を送り出してきました。卒業生は6万人を超えています。
 法学部では、法学だけでなく、それと政治学とが対をなすものとして研究され、教育されています。それは、近代社会においては、法と政治は、ともに不可欠であるだけでなく、政治が法を定め、実現し、そして、法が政治を形づくり、導くという意味で、両者は、相互に支えあう関係にあって、分かちがたく結びついているからです。
 法学部では、司法・行政・立法という、巨大にして複雑な、そして人々の生活・人生・生命に直接かかわる重大な現象を、多種多様な角度から学びます。そして、学生は、法的思考や政治学的識見の基礎を、自らの物とすることが期待されています。法学部というと、法律家の養成のための学部というイメージがあるかもしれませんが、法律家を養成するためだけに存在する訳ではなく、本学部の卒業生の進路は多様です。法学・政治学は、法・政治自体に関する批判的な検討を行う学問として、法律家を目指す学生にも、そうでない学生にも意味を持ちます。現在の日本で通用している法の解釈のみをひたすら学習させるようなことは、本学部の教育のめざすところではありません。
 法学部では、このような理念に対応して、法・政治に関わる基礎的な問題を考察する科目から現代の最先端の問題を考察する科目まで多様な科目が展開されています。学生は、中核的な科目については、必ず体系的に履修しなければなりませんが、それ以外は、多彩に用意された科目から自由に選択し、自分の力を伸ばしていくことが期待されています。
 この理念を支えるものの一つとして、法学・政治学の専門図書館としては世界屈指のコレクションを有する図書室を挙げておかなければならないでしょう。蔵書数は80万冊近くにのぼり、その過半数は洋書です。膨大な蔵書を前にしたとき、学問の歴史と奥深さを感ぜずにはいられません。
 

法学部には3つの類があり、学生はいずれかの類を選択

 法学部には、教養学部文科T類から多くの学生が進学しますが、他の科類の学生にも約60名程度、法学部に進学する道が開かれています。もっとも文科T類以外の学生の進学については、例年、希望者が多数に上るため、進学には極めて高い成績を要するのが通例です。また、文科T類からの進学希望者も、全員が進学できるとは限りません。
 法学部には、第1類(法学総合コース)、第2類(法律プロフェッション・コース)、第3類(政治コース)の3つの類が置かれており、学生は、その希望に応じて、いずれかの類に所属します。
 類ごとに、必修科目、選択必修科目が異なっていますが、しかし、法学部の類は、他学部の学科のように、高い障壁で区切られたものではありません。将来の大学院進学や就職についても、若干の対応関係があるにとどまり、どの方向に進むにしても、それほど大きな支障はありません。第1類と第3類は必修科目が少なく設定されており、多彩な科目から自己の関心と志望に基づいて学習内容を自分で自由かつ個性的に編成できます。また、第1類では、履修のガイドラインとして「国際取引法務プログラム」・「公共法務プログラム」という二つのプログラムも設定されており、それへの参加も可能です。
 法学部に進学した学生は、2年の修業年限を終え、所定の科目の定期試験に合格し、必要な単位数を取得したときに卒業を認められます。また、大学院等でさらに勉学を続ける成績優秀な学生は、進学後1年または1年半の修業で早期卒業することも可能です。法科大学院進学プログラム(法曹コース)に登録すると(所属する類を問わず登録可能)、プログラム修了予定者を対象とした法科大学院入試の特別選抜に出願できる他、早期卒業制度を合わせて利用して大学入学から5年で法科大学院までを修了することも可能になっています。


学習相談室の設置をはじめとして、学生のための様々な取り組みを実施

 法学部には、学部内の組織として、学習相談室が設置されています。同相談室は、本学の大学院修了クラスの学習相談員と、臨床心理士の資格を持った心理カウンセラーとが互いに協力し、法学部学生の学習面の相談から将来の進路や日常生活上の悩みに至るまで幅広く相談に応じています。こうした恒常的な活動に加えて、毎年、本学の卒業生を招いての進路選択講演会や、大学院生による学習セミナーを開催しています。
 また、法学部には、法学部学生を普通会員、教員を特別会員とする緑会という組織があります。緑会は、学生生活の向上のための日常的な業務に加え、官庁による講演会の企画、進学生歓迎会や卒業祝賀会など学生相互の、及び学生と教員との間の交流を深める活動を積極的に行っています。


学問の面白さと奥深さを感じることのできる多彩な講義と演習を開講

 真面目に日々の生活を送るかぎり、法学部での学生生活の中心は授業になるでしょう。法学部の授業は、主に、講義と演習との2つによります。講義は、様々な規模の教室で、教員が語りかけるというのが基本です。
 講義に加えて、ほぼすべての教授・准教授が、毎年、趣向を凝らした多種多様な演習を開講しており、学生は、どの類に属するかにかかわりなく、その中から関心のある演習を選択して履修できます。演習は、少人数で1つの机を囲み、特定の資料や課題をめぐって報告し、討論するというのが基本です。その演習の主題について、教員や友人と対話しつつ深く学ぶ機会であり、同時に文献を精読し、自ら調査し、発表し、質問し、回答し、議論するといった能力を磨く機会でもあります。演習が持つこのような利点をふまえて、法学部では、法学部に所属する間に、最低1つの演習に参加することを必須としています。
 このほか、自ら調査し考えをまとめる能力を高めるための機会として、リサーチペイパーの執筆があります。これは、第3類には必須として求められており、他の類の学生も選択科目として執筆が可能です。
 法学部のカリキュラムと授業内容の密度は高く、法学部の学生生活は相当に厳しいものであることは間違いありません。そのような環境の中で、学生の勉学意欲は高く、講義や演習に積極的に出席することはもちろん、自主的に勉強会を組織している例も少なくないようです。法学部としても、成績の優秀な学生を表彰する制度を設けています。
・憲法
・民法
・刑法
・商法
・民事訴訟法
・刑事訴訟法
・行政法
・国際法
・国際私法
・労働法
・租税法
・経済法
・知的財産法
・社会保障法
・消費者法
・アジア・ビジネス法
・国際ビジネス法
・民法基礎演習
・国法学
・法哲学
・法社会学
・法と経済学
・日本法制史
・日本近代法史
・西洋法制史
・東洋法制史
・比較法原論
・英米法
・フランス法
・ドイツ法
・ローマ法
・中国法
・ロシア・旧ソ連法
・イスラーム法
・政治学
・日本政治
・日本政治外交史
・ヨーロッパ政治史
・現代政治理論
・行政学
・国際政治
・国際政治史
・比較政治
・政治学史
・日本政治思想史
・アメリカ政治外交史
・アジア政治外交史
・経済学基礎
・会計学
・労働経済
・財政学
・金融論
・国際経済論
・生産システム
・統計学
・演習
・リサーチペイパー
 
●第1類(法学総合コース)
●第2類(法律プロフェッション・コース)
●第3類(政治コース)