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第11回『雷様に願いを』
 星に願いを…ではなく、受験シーズンは雷様に願いを込めてみましょう。何故かと言うと、学問の神様として有名な菅原道真公は、天神・雷神と同一視されることがしばしばあるからです。ですが、雷鳴が聞こえる中で願ったりせず、ちゃんと屋内に逃げてくださいね!雷は時として人の命をも奪ってしまうのですから。

 今回は雷についてお話します。突然ですが皆さん、「雷」と言われていくつの言葉が思い浮かびますか?「稲妻」、「落雷」、「雷鳴」なんかもありますね。今あげた3つは、それぞれ「光(電磁波のうち可視光線)」「放電現象(電荷の移動)」「音(音波)」に分かれます。最初の2つは肉眼では同時です。音は距離によって違い、落雷した地点に相当近くなければ、遅れて聞こえます。

 これは光の伝わる速度(光速)と音波の伝わる速度(音速)に差があるからです。光速は真空中において299792458m/s、およそ30万m毎秒の速さです。空気中では屈折などの関係で少し遅くなりますが、ひとまずそれはおいておきますね。一方音速は、気温が0度の時に331.5m/sで、1度上昇するごとに0.6m/s増加します。つまり、音速をV、温度をtとすると、V=331.5+0.6t[m/s]となります。この式に物理や化学でよく示される条件[1気圧、15度]を当てはめると、340.5m/sとなります。どれだけ光が速いか、一目瞭然ですね。

 さて、音の速さが分かったところで、自分と雷の距離が測れることにお気づきですか?たとえば、「ピカッ」と光った稲妻が見えてから「ドーン」なり「ゴロゴロ」なり、音が聞こえてくるまでの秒数を数えましょう。それが5秒だったとします。先程の式から、音は1秒間に340.5m進むのですから、5秒間で進む距離は340.5×5=1702.5となります。

 つまり雷が光ってから5秒後に音が聞こえた場合、自分と雷との距離はおよそ1.7kmと言うことですね。ここで注意しなければならないのは、まだまだ距離がある、と安心してはいけないということです。音が聞こえ始めたら、それはもう落雷の可能性があるということだそうですよ!すぐに建物の中へ避難しましょう。

 大学の合格は自分の努力でつかむもの。でも、どうしても神頼みしたくなる時もありますよね。そんな時は、雷様に願い事をしてみてはいかがでしょうか。試験中にピカッと答えが閃くかもしれませんよ!