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診療放射線学部教員の国際学会賞受賞について
 平成29年6月20日(火)〜24日(土)、スペイン・バルセロナで開催されたComputer Assisted Radiology and Surgery 2017(CARS2017:国際コンピュータ支援放射線医学・外科学会議)において、筆頭著者である診療放射線学部の林則夫准教授の他、3名の本学部教員、1名の大学院生を共著者に含む発表が、優秀発表と評価され、ベストポスター賞(2nd Prize)を受賞しました。

受賞者:
林則夫(本学准教授)、佐藤有将(本学大学院生)、下山祐矢、茂木俊一、渡部晴之(本学准教授)、氏田浩一、小倉敏裕(本学教授)、小倉明夫(本学教授)、対馬義人

受賞タイトル:
「Development of voxel-based morphometry system for WAIR images obtained by the DIR sequence using an optimized MRI method(最適化されたDIR撮像によるWAIR画像を用いたVBM解析手法の開発)」

内容:
【目的】
 近年、MRIにおいて二重反転回復(DIR)シーケンスを用いたWAIR画像も実装されており灰白質の変化をとらえる画像検査として有効である。しかし、DIR-MRIのためのパラメータを最適化することは困難であった。さらに、DIR-MRI検査では従来のボクセルベースの形態計測を解析することは不可能であった。本研究の目的は、DIRシーケンスによって得られたWAIR画像のための最適化手法の開発およびVBMシステムを開発することであった。

【方法】
 最適化されたMRI法のための方法は、1)Mixedシーケンスから得られたT1マップ上のGMおよびWMT1値の測定、2)開発された解析アルゴリズムを用いた最適化されたDIRシーケンススキャンパラメータの最適化、および3)最適化されたDIRシーケンスパラメータを使用したWAIR画像の取得であった。WAIR画像のための新しいVBMシステムは、1)脳の空間的にMNI座標への正規化、2)脳領域のセグメンテーション、3)平均および標準偏差(SD)マップの作成、4)ボランティアおよび患者のWAIR画像を使用、5)Zスコアマップ作成であった。開発されたVBMシステムは、各ボクセル上で異常な領域を高いZスコアとして示した。開発したVBMシステムを評価するために、疑似病変を有するボランティアのWAIR画像および脳変性患者のZスコアを測定し、正常領域のZスコアと比較した。

【結果】
 最適化されたDIRイメージング法を用いて、良好な画質のWAIR画像が得られた。ボランティアの偽病変および患者の病変は、各Zスコアマップ上で高いZスコア値を示した。さらに、患者の偽病変および病変のZスコアは、すべてのボランティアおよび患者の正常領域のZスコアより有意に高かった(p<0.05)。

【考察】
 最適化されたイメージング法を用いて得られたWAIR画像を用いることで、新たにWAIRイメージ用のVBMシステムを開発することができた。開発したVBMシステムによって計算されたZスコアは、WAIR画像上の脳変性などの病変の定量的検出に有効であった。本研究は、小さな病変を伴う脳変性を正確に診断し、脳変性患者のためのコンピュータ支援(CAD)システムを開発へつながる研究成果であった。